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便箋に記されていた「短い一文」
封筒の一番奥にあった便箋には、短い一文が書かれていました。
「あとは任せた。使うときは遠慮せずに使ってください」
現金とともに残されたのは、俊夫さんからのささやかなメッセージでした。
由紀さんはこう語ります。
「父は“お金”ではなく、“安心”を残してくれたんだと思います。そこには、家族への気遣いが詰まっていました」
高齢になると、金融機関の利用やデジタル手続きが難しくなるケースも多くあります。資産や老後の希望を「見える化」しておくことは、家族間のトラブルや不安を防ぐためにも重要です。
たとえば、以下のような共有が勧められています。
●預貯金・保険・不動産などの資産のリスト化
●通帳や重要書類の保管場所の把握
●本人の希望(延命治療、葬儀、相続など)の事前確認
俊夫さんのように、自力で準備を進める方もいますが、家族として「どう暮らしたいか」「何を大切にしているか」を話し合っておくことが、何よりのサポートになります。
俊夫さんの暮らしぶりは、慎ましく見えました。しかし、その裏には強い意志と、家族に負担をかけたくないという思いが込められていました。
300万円の現金と、使い道を記したメモの数々。それは、ただのお金ではなく、「家族を思う心」そのものであったのかもしれません。
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