お前、いつまでいる気なんだ…〈年収380万円・年金見込額月24万円〉63歳父が我慢の限界。実家に居座る〈年収600万円・貯蓄3,000万円〉39歳息子に「今年中に去れ」と命じたワケ

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かつては「いつまでも実家にいるのは自立できていない証拠」と見なされる風潮がありました。けれども今、時代は変わりつつあります。経済的な事情や価値観の多様化により、親元で暮らし続けること自体を否定的にとらえる声は少なくなってきました。とはいえ、大切なのは「お互いに納得して暮らしているかどうか」です。Aさん(仮名)のケースを通じて、その現実を見ていきます。

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物価高の今「実家を出ない選択」をする人たちは少なくない

実家にい続けることには賛否両論ありますが、物価上昇や家賃の高騰が続くなか、生活コストを抑えるために「実家暮らし」を選ぶ人が増えているといいます。

 

LIFULL HOME'Sが20〜40代を対象に実施した実家暮らしに関する調査では、実家暮らしのリアルな実態が垣間見えます。

 

まず、居住形態の質問に対して、「実家暮らし」と答えたのは、20代で37.7%、30代・40代ではともに26.4%。「パートナーや子と同居」の次に割合が多く、「一人暮らし」のほうが「実家暮らし」よりも割合が少ないことがわかりました。

 

また実家暮らしの人に向けた「今後、実家を出る予定や意志があるか」という質問に対して、「ない」と答えた割合が20代で44.3%。30代では52.5%、40代では70.3%。年齢が上がるほど、「このまま実家暮らしを続けたい」と考える人が増え、40代では7割に達しているのです。

 

実家暮らしを続ける理由で一番多いのは、「貯金をしたいから」(20代:48.6%、30代:47.0%)。40代では「一人暮らしの費用が払えない」が最多(36.8%)となりました。

 

Aさんのケースは、「子ども側に資産は十分あるのに、本人の貯蓄目標が高く実家を出る意思がない」という状況でした。それ自体に問題があるのではなく、「親の方が出て行ってほしいと思っているのに、子が居座っている」ことが問題だったといえます。

 

実家暮らしをしている人の理由はさまざま。物価が上がり、実質賃金が上がらない今、金銭的に家を出ることが難しいケースも少なくありません。今後もこの傾向は続くかもしれません。

 

実家暮らしをひとくくりにして語るのではなく、親と子自身が納得しているかどうかが最も大切なことだといえるでしょう。

 

 

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