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富裕層の需要が高まる「大型船舶」と「マリーナ」
シドニーのラッシュカッターズ・ベイ。ここはシドニー都心部からほど近く、観光地として有名なハーバーブリッジも見渡せる位置にあります。ハーバー沿いには豪華なマリーナとヨットクラブがあり、最低1億円以上のラグジュアリークルーザーがひしめき合って停泊しています。
しかし、この光景は単なる贅沢の象徴ではありません。そこには、富裕層が築き上げた「閉ざされた経済圏」が、静かに存在しているのです。
近年、富裕層の増加も相まって、10メートル超の高額な大型船舶への需要が高まりつつあり、それに伴って停泊施設であるマリーナも注目されています。
一方で、厳格な環境規制の存在がマリーナの新規供給を困難にし、構造的な供給制約を引き起こしているのが実情です。
この明確な需給ギャップに目をつけたのが、ビジネスの嗅覚に優れた機関投資家たち。たとえば、ゴールドマン・サックスや、オーストラリア上場の運用会社であるMA Financialです。彼らは次々とマリーナを取得し、新たな投資機会を着実に築き上げます。
しかし皮肉なことに、こうした投資機会にアクセスできるのもまた、富裕層や機関投資家といった限られた存在。富裕層が生み出した需要が、富裕層自身の利益をさらに押し上げる。まさに、金が金を生む資本主義の縮図が、ここには広がっているのです。
マリーナ需要を生み出す“船舶サイズ”と構造的な供給制約
オーストラリアは、国民の約9割が海岸から50km圏内に居住する「海洋国家」でもあり、10人に1人がボートライセンスを保有しているとされるほど、ボート文化が根付いた国です。特に注目すべきは、10メートルを超えるような大型船舶の増加です。実際、大型船舶の数は近年上昇しています。
これらの船は、もはや個人宅での保管が不可能なサイズ感であり、電力供給、燃料補給、水の確保、清掃・修理といったインフラが整ったマリーナの存在が事実上の前提条件になります。
しかし、マリーナの新設は容易ではありません。海岸線という限られた空間に加え、環境規制や沿岸開発の制限が厳格に設けられており、新規供給は構造的に制限されているのが実情です。このため、今後もマリーナの数が急増する可能性は低く、既存マリーナの希少価値はますます高まっていくと見られています。
つまり、大型船舶の需要増と供給制約の組み合わせが、マリーナという資産の投資妙味を一段と引き立たせているのです。そして、こうした需給のズレは、機関投資家が動くには、十分すぎる理由です。
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