トラブルで動揺しない、余計なことはすぐ忘れる、連絡は即レス…マルチタスクに活躍するプロジェクトマネージャーの「思考の3原則」とは

トラブルで動揺しない、余計なことはすぐ忘れる、連絡は即レス…マルチタスクに活躍するプロジェクトマネージャーの「思考の3原則」とは
(※画像はイメージです/PIXTA)

様々なプロジェクトをこなしていると、どんなに気を配って注意していても、トラブルは起きてしまうものです。そういったとき、感情的にならないことが解決への近道といえます。後藤彰弘氏の著書「予測不能な時代に確実に成功へ導く プロジェクトマネジメント」(幻冬舎メディアコンサルティング)より、プロジェクトマネージャーが気をつけたい3つのことについて詳しくみていきましょう。

連絡は「即レス」が基本

マルチタスクにおいては、一つのプロジェクトに四六時中関わっているわけではないため、なおさらステークホルダーとの密なコミュニケーションが非常に重要となり、メールやチャットは即レスを心がけています。

 

マルチタスクをこなすプロジェクトマネージャーは、複数のプロジェクトを兼務するため自身のタスク管理も大変だと思いますが、クライアントやそのほかのステークホルダーにとっては、そのプロジェクトのみを担当している人のほうが多いでしょう。ですから、クライアントはなんらかの気になることがあれば、こちらの状況に関係なく即座に連絡を取りたいと考えます。

 

これに対してすぐにレスポンスをせずにいると、相手にとってはストレスになり、それが蓄積されていけば、プロジェクトマネージャーに対してネガティブな印象を持ち、不信感にもつながってしまいます。

 

クライアントからの連絡への即レスは基本的なビジネスマナーですが内容によっては、難易度が高く即対応が難しい場合があります。また、内容によっては精神的な負担を感じ、返信をためらうこともあると思います。

 

このような場合は、まずは連絡を受け取ったという事実を相手に伝えるための返信をします。例えば、「メールを受領し、依頼内容について理解しました。あいにく本日は会議が続いているため、改めて明日回答をします」という具合です。最近では、親しい間柄であれば「いいね」などのスタンプを返すという習慣も定着しています。

 

依頼された内容が実行困難な場合は、相手がクライアントの場合、「お断りします」「できません」とは言いにくいこともあると思います。

 

そのような場合、「なかなか難しい課題なので、しっかり考えてみます。少しお時間をください」「すべて実施するのは難しいと思いますが、どこまでならできるかを考えてみます」というような返答をいったん戻すこともあります。「どうしよう……」となって何日もノーレスのまま時間が過ぎていく事態を回避することになります。

 

一方、クライアントからの急な依頼に対してもう1つ意識すべきことは、その依頼がプロジェクトの遂行にとって有意義な内容かどうかを見極めるということです。

 

依頼者の個人的な関心から出た依頼や相談であれば、重要度が低いので、反対にこちらから、「この依頼の目的はなんでしょうか?」「明日の重要な会議の準備を優先したいので、来週に回していいでしょうか?」「一から資料を作成する時間はないため、こちらの現行資料で代替できないでしょうか?」と逆に相談を持ち掛ける方法もあります。

 

いかなる理由であってもクライアントとのコミュニケーションが滞るようではマルチタスクを実行する資格はありません。しかし、脳のキャパシティにしても、時間にしても、私たち一人ひとりが持っているリソースは有限であることも事実です。複数のプロジェクトを掛け持ちするようなマルチタスクな働き方をする場合は、特にこのことを意識する必要があります。

 

後藤 彰弘

最高経営責任者

株式会社MixturePlus

 

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※本連載は、後藤彰弘氏による著書『予測不能な時代に確実に成功へ導く プロジェクトマネジメント』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです。

予測不能な時代に確実に成功へ導く プロジェクトマネジメント

予測不能な時代に確実に成功へ導く プロジェクトマネジメント

後藤 彰弘

幻冬舎メディアコンサルティング

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