また来るの?…年金月23万円、貯蓄2,500万円で堅実な暮らしを送る66歳女性、息子一家の来訪に溜息。友人の“孫フィーバー”を横目に「私はそこまで会いたくない」と零すワケ【CFPの助言】

また来るの?…年金月23万円、貯蓄2,500万円で堅実な暮らしを送る66歳女性、息子一家の来訪に溜息。友人の“孫フィーバー”を横目に「私はそこまで会いたくない」と零すワケ【CFPの助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

「孫は可愛いもの」——そんなふうに思わなければならないような“集団心理”があるのも事実です。確かに、孫ができると喜び、頻繁に会ったり、いろいろ買い与えたりする人もいますが、すべての人がそうとは限りません。実際には、孫にそこまで関心が持てなかったり、距離感に悩んだりする人も少なくないのです。今回は、トータルマネーコンサルタント・CFPの新井智美氏が、孫ができた際の子どもや孫との付き合い方や、注意すべきポイントについて解説します。

息子夫婦との感覚の違い

こうした違和感は息子夫婦との間にもあるといいます。

 

「孫はかわいいでしょ?」「孫を見せることが親孝行だから」と暇を見つけては遊びに来てくれるものの、それが貴子さんの体調がよくないときだったり、疲れているときだったりすることが多く、貴子さんにとっては自分を犠牲にして孫と会っている気持ちのほうが大きいのです。

 

また、貴子さんが母親だった時代の子育て方といまの子育て方は違います。お嫁さんが孫に接している姿を見ると、つい「まだ小さいのだから、こんなことさせなくてもいいんじゃない?」と口を出しそうになってしまいます。

 

貴子さん自身、子育ての方法は息子夫婦が決めることだと分かっており、口出しすることでお嫁さんに嫌な思いをさせることもできればしたくありません。

 

さらに貴子さんが心配するのは、お嫁さん側の親との差です。お嫁さんの実家は遠く離れており、年に1度くらいしか会うことができないのです。それなのに、こちらに頻繁に遊びに来ていることを知られると、お嫁さんのご両親もあまりいい気持ちがしないでしょう。お嫁さんも、実際には自分の実家の両親にも孫を会わせたいという気持ちがあるはずです。

 

こうしたことから、息子夫婦が孫連れで訪れるたびに、内心「また来たのね……」と思ってしまうように。

 

経済的な負担も…孫費用で削られる老後資金

経済的な面でも負担を感じるときがありました。誕生日やクリスマスなど、特別なときに孫にプレゼントを買ってあげることに抵抗はありません。しかし、頻度が多いと出費もかさみます。遊びに来てくれるときに外食しようとすると、そのお金も払わなければなりません。

 

貴子さんは夫と90歳以上まで生きると考えて、いまある貯金を切り崩しながら生活しています。そう考えると生活費の不足分だけでも1,000万円程度は見ておく必要があります。

 

今後夫婦でゆっくり旅行しようと考えている費用や家の修繕費用などを考えると、あまり孫に費用をかけられない気持ちがあるのです。70歳を超えると医療費や介護費用も本格的にかかってくるでしょう。場合によっては介護施設への入居が必要になるかもしれません。

 

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