クーリングオフ制度でも賄えない”60万超え”の損失
後日、クーリング・オフに関しての連絡が来た。
「こちらのご契約ですが、1,000万円の外貨建保険契約は販売手数料のほかに日本円から米ドルにするために10万円の為替手数料がかかります。さらに、それを日本円に戻すために10万円かかります。あと、ご契約いただいた時は米ドルが150円でしたが、数日前に日銀の発言をきっかけに急な円高がございまして、今日の計算ですと1ドルが140円となっておりますので、えーっと、931万円の返金ですね」
「は? こちらは1,000万もそちらにお渡ししているのですよ? 解約で目減りするならわかりますけれど、クーリング・オフですよ! 1,000万返ってくるはずですよね」
「はい、ですからその1,000万円を米ドルに両替されていて、それを今の為替レートで計算しまして、そこから為替手数料の20万円を差し引いて、残りのお返しです。ご契約時に保障しました米ドル66万6,600ドルに関してはお約束通り固定です」
「ほら、アユミちゃん。今そのなんとかオフとかをしても損をするのでしょう? もっともっと円安になるってタカミさん言っていたわよ。米ドルは180円になってもおかしくないって。余計なことはしないで、それまで待てばいいじゃない」
結局、クーリング・オフをしないで様子を見ることにしたけれど、ほんとどうなっているのかしら……。これで、また円高で米ドルが80円切ることがあったら、目も当てられない。
その翌週。屋根の瓦は確かに直してもらえた。だがしかし、その次の月には損害保険会社から「火災保険を更新に関するお知らせ」が来て驚いてしまった。
「総合的に判断した結果、今後の更新を致しかねます」とあるではないか。
え? 更新できないってどういうこと?母からよく話を聞くと、今回「すまいコンサル」で家を直すのは4回目だというではないか。ちょっと、どういうことなのよ。詐欺じゃないの。文句言ってやる!
ところが……名刺にある携帯番号に電話しても「現在使われておりません」。「すまいコンサル」に直接電話するも「サカイは先日、退社しました」。
ええっ、これからどうしたらいいの?
