(※写真はイメージです/PIXTA)

「下流老人」「老後破産」…なんとも辛い言葉が多くなった昨今。老後に必要なお金、貯められているでしょうか? 厚生労働省『令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』などとともにみていきます。

「1,000万円って結構大金だと思っていたんです。まさか…」

「貯金1,000万円って、結構大金だと思っていたんです。まさか老人ホームに入るだけで一瞬で消えるなんて、思っていなかった。私の考えが甘かったのでしょうか。このまま、自宅で年金暮らししかないのかと思うと辛いです」

 

ちなみに、年金受給額の平均値はいくらほどなのでしょうか。

 

厚生労働省年金局発表『令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』より、現在の受給状況を見ていくと、厚生年金保険(第1号)受給者は3,622万人。厚生年金保険(第1号)受給者の平均年金月額は、老齢年金が14万7,360円です。

 

平均14万円。生きていくには心もとない金額です。

 

「子どもには頼りたくない。お金貸して、なんて親として言いたくないです。むしろ孫の教育資金を援助したいぐらいなのに、自分の生活に精一杯で、歯痒い思いです」

 

Bさん夫婦のように、年金だけでの生活に不安を抱える高齢者は少なくありません。月々の年金収入が生活費をギリギリまかなう程度では、突発的な出費や将来の介護費用に対処する余裕はなく、貯蓄を切り崩さざるを得ない状況が続きます。老人ホームへの入居を望んでも、費用の高さが大きな障壁となり、多くの高齢者が経済的な困難に直面しています。

 

平均的な年金受給額、月14万7,360円では、必要最低限の生活費すら十分に賄えません。社会保障制度の充実や、介護施設の費用負担軽減など、持続可能な社会保障制度の構築が急がれる一方で、これから高齢者になる方々は新NISAなどで自ら資産を増やす努力をしておくことが求められます。

 

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