(※写真はイメージです/PIXTA)

「まだ結婚しないの?」――親戚や周囲の何気ないひと言が、心に突き刺さることがあります。総務省『国勢調査(令和2年)』によれば、40〜44歳男性の未婚率は32.2%と、今や独身は決して珍しい存在ではありません。それでも、「実家暮らし」「独身」「子なし」といったライフスタイルには、未だに根強い偏見や“無言の圧力”がつきまといます。とくに親族が集う正月は、何気ない言葉が本人の深い葛藤を呼び起こす場面にもなりがちです。

「親戚と顔を合わせるのが、年々しんどくなっていて…」

「“ああ、今年も来たな”って思いましたよ。あの言葉が」

 

そう語るのは、埼玉県在住の会社員・高井宏樹さん(仮名・43歳)。中堅メーカーに勤める正社員で、年収は約600万円。一人暮らしも経験済みですが、5年前に実家の親の介護が始まったのをきっかけに、再び同居生活を選択しました。

 

「母が要介護認定を受けて、父も腰を悪くして。とてもじゃないけど、両親二人での生活は無理だと思ったんです。介護離職はしたくなかったから、会社に掛け合ってリモート勤務の制度を活用しました」

 

当初は“親のため”だった同居生活も、今では家事や見守りのペースも安定。通勤は週1〜2回、その他は在宅勤務でまかなえています。

 

しかし、それでも正月の親戚の集まりは憂鬱だといいます。

 

「今年も言われました。甥っ子が“なんでまだ結婚しないの?”って。親戚のおばさんも、“あんたもそろそろ考えなきゃね”って。笑って流したけど正直、そろそろまた正月がくると思うと気が重いんです。親戚と顔を合わせるのが、年々しんどくなっていて…」

 

「自分は毎月の生活費も家に入れているし、親の通院や介護申請も全部自分がやっています。でも、結婚していない、実家に住んでいる――この二つだけで、“まだ子ども”みたいな扱いをされることが多いんです」

 

宏樹さんは、実家に戻った後も給与の一部を定期的に積立貯金へ回し、現在の貯蓄額は4,200万円に到達。投資などのリスク資産には手を出さず、あくまで「いざというとき、すぐに使えるお金」として備えてきました。

 

「これだけ貯めていても、世間的には“いつまでも親元で”なんて思われるんですよね。たとえ、家の固定資産税を払っていても、親の医療費を立て替えていても、それは“見えない努力”だから」

 

 \1月20日(火)ライブ配信/
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