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特権企業を見つけ、妥当な株価になるまで待つ
こうした初期の投資ミスと、2003年のバフェットの動きとを比べてみよう。バフェットは2003年に中国の石油会社ペトロチャイナの株を20億株以上購入して、多くのオブザーバーの度肝を抜いた。
一般にほとんど知られていないこの巨大企業は、実は中国の石油事業を支配していて、世界4位の収益を誇り、エクソンモービルと同量の石油を生産していたのだ。これこそ、運良く見つけたなら絶対に自分の投資ポートフォリオに含めるべきタイプの企業だった。
特権(フランチャイズ)企業を見つけたら、次はその株を買う段階へと移るが、そこにもうひとつのカギがある(もっとも、これは特権〈フランチャイズ〉企業に限ったものではないが)。それは、その企業の株価が本質的な値段と比べて妥当な値段に下がるまで待つことだ――これがバフェット投資の極意のひとつである。
ポイント
あわてて株式市場に飛び込んだり、株式市場から飛び出したりしないこと。頻繁な売り買いは損失を増やすという調査結果がある。
判断ミスをなくす方法
バフェットを研究しているティモシー・ビックは、こんな方法を提案している。まず、自分の好きな企業をリストアップする。次に、その企業に支払ってもいいと思っている最高金額を書き込んでおくというのだ。
いつもそのリストをそばに置いて、しょっちゅう眺めていれば、いざ投資するときにあわてて判断ミスをすることもないだろうし、自分で決めたルールを守っていくことができるという。
ビックはベストセラーになった著書『ウォーレン・バフェットのように株を選ぶ方法』(邦訳は未刊)のなかで、こう書いている。
「バフェットのように『株を倉庫に入れて』おけば、『……いつも緊張して見張らざるを得ない。それに、株を実際に買う前には、その企業の妥当な価値を決めておかなければならない(つまり、その会社を評価しなければならない)わけだが、日頃からリストをつくってこうした評価を行っていれば、機が熟していないのに買ってしまう危険を大幅に減らすことができる』」
