本記事のポイント
・日経平均回復、株式相場が戻った理由
・需給面、ファンダメンタルズ面、バリュエーション面からみる株価
日経平均回復、株式相場が戻った理由
日経平均株価は5月13日に3万8,000円台を回復した。トランプ政権の相互関税の発表から1ヵ月半。この間、マーケットは記録的な大変動に見舞われたが、すべて下げを取り戻した。
なぜ株式相場は戻ったのか。要因はいくつかあるが、市場がトランプ関税の限界を見切りはじめたということがいちばんの理由だろう。
相互関税の発表から1週間後に関税は発動されたが、その4月9日の日本時間の昼に、ドル・米国債・米国株(先物)が同時に売られるトリプル安が起きた。トランプ政権が関税の90日間猶予を発表したのは、その直後であった。その後も、トランプ氏のパウエル議長解任の意向を受けて、ドル不信から市場の混乱が続くと、パウエル議長の解任を取り下げる発言となった。これで市場は米国債やドルが売られるのをトランプ政権は看過できないということを知ったのだ。
この点についてはすでに4月27日配信記事で述べている。想定どおりの展開である。問題はここから先はどうなるか。日経平均は4万円台回復を目指して上昇基調が続くのだろうか。結論から先にいえば、日本株相場の戻りも目先はここまでだろう。