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81歳の現役医師が考える「人生が充実する生き方」
少し長くなってしまうのですが、私のこれまでの人生を振り返らせてください。そこには私が感じてきたもう一つの教訓、「人生には変えられないものがある」ということについてがあります。
私は生後4ヵ月のとき、実母を亡くしました。兄弟もいましたが戦時中でもあり、私は実の父親の元では育てられずに、養子に出されることになりました。実母が亡くなったこと、養子に出されたこと、これらは私の意志とはまったく関係のないところで起こったことで、自分に選択する余地もなく、私はその道を歩むことになりました。また、私を育ててくれた両親との出会いもまた、私の選択ではなく、大きなめぐり合わせの一部でした。
育ての父は高校の教師で決して裕福な家庭ではありませんでしたが、真面目な人でした。父からはよく「相手の立場になって考えなさい」と教えられながら育ちました。
人生において、「運命は変えられる」とよく言われます。しかし、一方で変えられないもの、すなわち「宿命」と呼ばれるものもあります。生まれた国や家や環境など、自分ではどうしようもないものがあります。私は自分の生い立ちを振り返ったとき、自分の宿命に従って生きてきたのだと思うのです。そんな自分にはどうしようもないことに、ある意味仕方ないと諦めたり、あるいは導かれたりして、今があります。
このように自分の力ではどうしようもないことが人生には多くあります。その中でも一つ、大切なことに気づきました。それは、人は皆、何らかの役割をもって生まれてきているということです。どんなに変えられない環境の中でも、役割に気がついて、その役割に向かって努力を続けた人は、充実した人生を送れるのだと思うのです。そういう人が、私が思う人生で成功した人です。
逆に役割に気づかないまま、迷いながら生きていると充実していない人生になってしまいます。それは幸せな人生とは言えないように思うのです。医師、教師、弁護士、歌手、小説家――、好きなことを仕事にできた人は、時間を忘れて没頭し、その結果、人生の満足感を得てはいないでしょうか。私の父もそうでした。
教師という仕事に真しん摯しに取り組み、やりがいを感じて生徒たちに向き合っていました。私は医師の道に進んでから、同僚や先輩医師の中にも、同じように患者さんを救おうとする熱い思いを持っている多くの人々に出会いました。彼らは皆、自分の役割に気づき、その役割に向かって努力していたのです。
一般的には、収入が多い人や、誰もが知るような大きな会社に勤めていたり、大きなプロジェクトを遂行したりした人が成功者として世の中から見られていると思います。しかし私の考えで言えば、好きなことを見つけてそれができている人、これだけでこの人は生まれてきた意味があり、人生の成功者だといえると思っています。好きなことをしている人は、いちばん上手に役割を果たせていると思うのです。
もちろん、必ずしも全員が好きなことを仕事にしているわけではありません。会社員をする傍ら、農作業をしたり、ボランティア活動をしたり、音楽活動をしたりするなど、好きなことを見つけて取り組んでいる人がいます。定年後に自分の好きなことを見つけ、それに打ち込むことで、充実した老後を送る人々も多くいます。これも一つの役割を果たしているといえます。
中野義澄
中野内科クリニック 医学博士
脳神経内科専門医
認知症サポート医
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