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認知症は悪いことばかりではない
高齢になると多少なりとも、認知症的な要素が加わってくる人が増えていきます。厚生労働省によれば、80歳代では約4割、90歳以上では男性の約半数以上、女性の8割以上が認知症とされています。そのため、「自分が認知症になったらどうしよう」と不安になる高齢者は多くいます。
しかし、認知症は悪い面ばかりでもありません。認知症は人間を死の恐怖から救うために神がくれた贈り物だという考え方を聞いたことがあります。確かに、死の恐怖から解放され、嫌なことを忘れることができるともいえます。程度の軽い認知症であればそんなふうに受け入れやすいかもしれません。
私の老人ホームにも認知症の方はいますが、周りからのお世話を受けて、非常に穏やかに過ごされている人もいます。一緒に入居していた夫を先に亡くしたのですが、それも覚えておらず、いつもニコニコしています。夫を亡くした悲しみが分からないのはある意味つらいことともいえますが、つらくなりすぎずにすむという利点もあることを感じます。認知症は、物を覚えられなくなっても感情は最後まで残ります。
認知症になってからの生活で大事なのは、「楽しいな」「うれしいな」「安心だな」という感情を持ちながら生活をするにはどうすればよいかを考えることです。
また、認知症には2つのタイプがあります。1つは非常に穏やかなタイプです。この場合、家族やヘルパーなどお世話をしてくれる周囲の人からは好かれやすくなります。もう1つは、非常に暴力的なタイプです。この場合には、本人も周りの人も苦労します。認知症の原因は、まだはっきり解明されておらず、自分がどちらのタイプになるかも、分かりません。ひょっとしたらそれまでの性格が影響しているのかもしれませんし、そうでないことも考えられます。
しかし、暴力的になるのは、何かしらの不満や不安などがあると考えられます。認知症になったときのことを考えると、できるだけ周囲の人がよく話を聞いてくれ、不安をとりのぞくような対応をしてくれる環境を整えておくというのも一つの手立てになります。
