タワマンが2年で5,000万円から9,000万円への急上昇…「晴海フラッグ」は一時的なブームではない。外国人投資家もまだまだ狙い続けるワケ

タワマンが2年で5,000万円から9,000万円への急上昇…「晴海フラッグ」は一時的なブームではない。外国人投資家もまだまだ狙い続けるワケ
(※写真はイメージです/PIXTA)

短期で物件価格が急上昇した晴海フラッグのタワマン。この価格上昇は構造的な変化に基づくものでした。本稿では、和田真樹氏の著書『晴海フラッグ』(つむぎ書房)より、晴海フラッグの価格上昇の背景からわかる不動産市場の教訓を考察していきます。

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新たなニーズにマッチした湾岸地域

5,000万円台→9,000万円台への急上昇

要因新型コロナウイルスの影響で、私たちの生活は大きく変わりました。特にリモートワークの普及は、不動産市場に劇的な変化をもたらしました。

 

かつては、「会社の近くに住めばOK」という考えが一般的でした。しかし、在宅勤務が日常化するにつれ、「家の快適さ」への関心が急上昇。多くの人が、「多少高くても広く快適な家に住みたい」と考えるようになったのです。

 

湾岸地域は、この新たなニーズに見事にマッチしました。

 

晴海や豊洲の特別な魅力

広々とした居住空間、海辺の開放感、窓からの美しい眺望。これらの要素が、「自宅で過ごす時間の質」を高め、リモートワーカーたちを惹きつけました。

 

都心アクセスと在宅環境のバランス

完全リモートではなく「週に数回出勤」というライフスタイルにとって、晴海や豊洲の立地は理想的。「職住近接の利便性」と「リゾートのような住環境」を両立できる点が評価され、購入希望者が急増しました。

外国人投資家・インバウンド需要の影響

コロナが収束し、国境が再び開かれると、海外の投資家が日本の不動産市場に戻ってきました。その背景には、いくつかの要因があります。

 

外国人投資家の積極的な動き

円安の影響で、海外投資家にとって東京の不動産が「割安」に感じられる状況が続きました。特に、晴海フラッグのような新築・高品質の物件は、世界基準で見ても魅力的。結果として、海外からの購入希望者が急増しました。

 

外資系ファンドの集中買い

港区や中央区のタワーマンションを中心に、外資系ファンドが大規模に物件を取得。その波及効果は、晴海フラッグの価格にも及び、中古市場でも上昇圧力がかかりました。

 

このように、国内外の需要が重なり、価格上昇の流れをさらに加速させたのです。以下の具体的な取引データを見てみると、晴海フラッグの価格がどれほど急騰したのかがわかります。

 

●物件A(約70m2・3LDK・中層階)

・2021年春:6,200万円で購入

・2023年夏:8,500万円で売却

・値上がり幅:+2,300万円

 

●物件B(約80m2・3LDK・高層階)

・2021年初:7,000万円台で契約

・2023年春:9,800万円の売り出しに反響

・値上がり幅:+2,800万円

 

※筆者以外の一部の個別の事象の例になります。

 

2~3年という短期間で、2,000万円以上の売却益を得た事例が続出。これは、単なる一時的な価格上昇ではなく、構造的な需要増によるものと言えるでしょう。

 

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次ページなぜここまで価格が上がったのか?

※本連載は、和田真樹氏の著書『晴海フラッグ』(つむぎ書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

晴海フラッグ

晴海フラッグ

和田 真樹

つむぎ書房

不動産のプロが住んで実感!晴海フラッグの本当の魅力を余さず公開! 晴海フラッグは、東京の新たなランドマークとして注目を集めています。しかし、大きな開発プロジェクトという華やかな側面ばかりが取り上げられ、実際の…

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