息子から届いた1通のLINE…Aさんの落胆と後悔
「単位が足りなくて卒業できなくなりました」
思わずスマホを落としそうになったというAさん。信じられない内容に呆然とし、すぐ息子に電話をかけました。最初は「バイトが忙しくて」と言っていた息子ですが、話を深掘りするうちに、真相が明らかになっていきました。
「オンラインの授業もあって、ついサボりがちになってしまった」
「卒論も通らなかった」
東京で一人暮らしをする中で、つい気が緩んでしまったのだといいます。Aさんは、息子の甘さに怒りを感じると同時に、親としての自分にも反省を感じたといいます。
「私たちがどれだけ苦労して、息子を大学に通わせていたか。それを分かっていなかったんでしょうね。でも、それは私たちが話さなかったからかもしれない。心配をかけたくなくて、つい何も言わずにやってしまった。でもそれじゃ、伝わらないですよね」
家計について話をすると、息子は深く反省した様子で、「絶対に1年後にはいいところに就職するから」と頭を下げたといいます。しかし、Aさん夫妻にとって1年間の仕送り延長は決して軽い負担ではありません。
「奨学金はもう出ないし、仕送りを続ければ、私たちの老後資金はますます削られる。それでも、ギリギリまでは支えるつもりです」
結局、仕送りは継続。足りない生活費は、アルバイトで賄うよう厳しく言い渡したそうです。
