今回は、相手からYESを引き出す「双方向性」の会話の重要性を見ていきます。※本連載は、オフィスと社員を持たない独自のビジネススタイルを提唱している高野勇樹氏の著書『お金と時間にしばられなくなる4つの仕組み』(合同フォレスト)の中から抜粋し、「独立して稼ぐ」方法を紹介します。

質問を重ね、相手との距離を縮める「双方向性」の会話

前回の続きです。普通の説得方法は、相手を褒めることに加えて、キャバクラよりも風俗が勝(まさ)っている点の強調が一般的です。

 

「キミは可愛いから風俗のほうが儲かるよ、絶対に人気出るよ」

 

これらが常套句となっています。

 

私の場合は違いました。

 

「どうしてキャバクラで働きたいの?」

 

私が重視しているのは双方向性。質問を投げかけ、相手からの返答を得る。さらにそこから質問を重ねるやり方です。こちらから一方的に話の風呂敷を広げて押しつけるのではなく、お互いに少しずつ歩み寄る方法を実践していました。

 

「どうして働きたいの?」に対して「お金が欲しいから」という返答があれば、「どうしてお金が欲しいの?」「海外旅行がしたいんです」「どの国に行ってみたいの?」とありふれた会話で心をほぐして距離を縮めていきます。

 

そして機を見て「君にはもっと希望に合う仕事があるよ」と興味の対象を広げ、風俗業の話へと移行させていきます。

デメリットも伝え、理解を深めてもらい、承諾を得る

「お酒を飲んでお客さんの相手をするだけなので、楽そうだから」

 

楽という直接的な言葉を使うことはあまりありませんが、そのようなニュアンスで答える子もいます。しかしキャバクラのお仕事というのは、そんなにヤワなものではありません。

 

「お酒をたくさん飲むから健康によくないし、夜ずっと働き詰めだから美容にも悪い。お客さんとのコミュニケーションが大事だから、プライベートとの境目もなくなる。そういう意味ではとても大変だよ」

 

このように、キャバクラのデメリットを伝えます。相手がキャバクラに抱いていたイメージを崩したところで、風俗店のメリットに話題を移していきます。

 

「お酒を飲まなくていいし、プライベートで連絡先交換しなくてもいいし、出勤が自由な仕事があるんだけど、興味ないかな?」

 

もちろん風俗店で働くデメリットもあるので、そこも十分に伝えていきます。

 

「どうしてもキャバクラで働きたいんです」

 

そう答える子を、頑(かたく)なに引き止めて説得したりはしません。彼女たちの目的達成を阻止するようなことをしないのが私の流儀です。

 

要するに、「稼ぎたいから」「ほかに自分に合ってる仕事がないから」「本業の合間にも働きたいから」という目的の人に、風俗店を紹介し理解を深めてもらい、相手の承諾をいくつも得ることに成功してきました。

 

次回に続きます。

本連載は、2016年6月10日刊行の書籍『30代までに知っておきたい お金と時間にしばられなくなる4つの仕組み』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

30代までに知っておきたい お金と時間にしばられなくなる 4つの仕組み

30代までに知っておきたい お金と時間にしばられなくなる 4つの仕組み

高野 勇樹

合同フォレスト

スマホに事業を詰め込み、世界を歩く。年商1億円を稼ぐ4つの仕組み教えます! 1つの働きには限界がある。労働収入だけでなく、権利収入を得て、収入の途絶えることがない人生を歩もう。自分に合った事業とその成功方法を知るた…

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