事業拡大のためにも人脈は増やしたいが・・・
前回の続きです。相手の目的を聞き出すことは、「ニーズを引き出す力」に近いかもしれません。これに加えて、双方向性の対話、さらにニーズを満たすための新しい提案をして相手を惹きつけるのが、面接係で学んだテクニックの真髄。
この手法は、いまの私のビジネスに役立ってくれています。交渉のときには欠かせません。営業(私は苦手ですが……)にも大いに活用できるでしょう。
誰もが最初は心にチャックを閉めていて、なかなか内側を見せてくれることはありませんし、こちらに対して警戒心を抱いています。閉鎖的な感情を開放してくれるのが、双方向性の強い対話なのです。
私の場合、仲間を増やすことが仕事の1つ。たくさんの人脈の広がりをもてばもつほど、みんなで偉大な目標達成ができる事業に携わることができます。しかし、私たちに対して興味はあっても、警戒の心をなかなか解くことのできない人がいます。
これは当然といえば当然のこと。前にも触れたように、本当に稼げる手法もあれば、詐欺まがいでまったく稼げない手法もあります。警戒は正しい反応です。
「怪しいな」と思ってしまう人に対しては、「楽しそう」と思ってもらえるのが一番。ここでもさらにもう1つ、夜の仕事で学んだテクニックを生かしています。
新人の警戒心を解くのは和気あいあいな「雰囲気」
キャバクラにしろ風俗店にしろ、1つのコミュニティーです。経営者がいて、ボーイがいて、働いている女の子たちがいます。彼らがお互いに気持ちよく仕事をしていて、楽しそうに和気あいあいとできていれば、その雰囲気を感じ取った人は警戒心をなくしてくれます。
だから面接をはじめとしたマネジメント業務についていたころ、私が常に気を付けていたのは店内の雰囲気です。新しくやって来た女の子に、「この環境なら楽しくやれそう」と思ってもらえるよう事前に準備をします。
「新しい子が入るから、面倒見てあげてね」
「明るく声をかけて、心をほぐしてあげてほしいんだ」
周りのボーイさんや女の子にそう言っておきます。これ1つで現場の雰囲気は一変し、新しい人は歓迎され、すんなりとなじむことができます。
いま、進めている事業でもまったく同じで、最初に感じ取ってもらえる雰囲気づくりを重視しています。おかげで信頼できる「仲間増やし」は順調で、事業も日に日に大きくすることができています。
まさに、これまで積み重ねてきた経験が生かされているのです。