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中小企業オーナーのリスク
良男さんのように第三者に会社を乗っ取られてしまうようなことは少なくありません。特に資本金が少なく、自社株の評価が低い法人は、数百万円の出資を受けるだけでもオーナー社長の持ち株を上回ってしまい、議決権の大多数を握られてしまうこともあります。
良男さんのように会社の経費で夜の街で遊び歩いていると、せっかく売上はそこそこ確保できても会社にお金が残らずに小さいままです。ほかの株主から私的流用を指摘されて会社に返還しなければならないようなケースもあります。また今回の場合は、会社の経費で遊び歩いて個人資産を持たなかったことも問題となりました。妥当な金額の報酬を受け取り、個人で資産を準備しておけば解任されたあとに一気に資産を失ってしまうようなこともなかったでしょう。
会社にお金を残して規模を拡大する→乗っ取りを防ぎ、資産形成も助ける
確定拠出年金など、会社の経費で自分の年金資産を積立できる制度もありますので、そういった制度を活用していることで節税しながら資産形成することも可能だったはずです。良男さんは、人柄としては経営者の才があったかもしれません。しかし、経営者として最低限の法律の知識を知り、事業の安定と成長のために会社にしっかり利益を残しておかなかったことがアダとなりました。自身のリタイア後の生活設計を考え資産を残しておくことが重要です。
中小企業オーナーが老後破産しないために
2021年に公表された中小企業白書 業種別・資本金規模別の企業数の内訳によると、非一次産業企業の企業のうち、42%が資本金5,000万円未満の中小企業であり、法人企業に限っては95%以上が資本金の金額が小さな中小企業で同様のリスクがあります。信頼していた友人や家族の裏切りに遭うことは他人事ではありません。気を許した相手であっても注意が必要です。
また、規模が小さくなると退職金を準備していない、退職金を払うほどの体力がない企業も多く、リタイア後の家計をシミュレーションすると老後破産を迎えてしまうリスクのある経営者も多いものです。売上があって資金的に余裕がある状況でも、必要なお金とそうでないお金をしっかりわけてお金を会社に残せると、確定拠出年金などを活用し有利に資産を残すことも可能です。
将来の家計を見える化することと、自分が使える資金を有利に残せる手段を知り、リタイア後の資金を準備していきましょう。
小川 洋平
FP相談ねっと
ファイナンシャルプランナー
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