実は職場に「過剰適応」してしまっている?「自分やれます!」「コッカラッス!」感を出してまんまと失敗する人の末路

実は職場に「過剰適応」してしまっている?「自分やれます!」「コッカラッス!」感を出してまんまと失敗する人の末路
(※写真はイメージです/PIXTA)

「経験も少なく、若さしか取り柄がない」——そんな焦りから、やる気やバイタリティ(だけ)を武器に、倒れるまで働いてしまう人は少なくないのではないでしょうか。中堅世代の中にも、「自分もそんな働き方をしていたなあ」と共感する人がいるかもしれません。ライターであり、現在は編集プロダクションを経営するトイアンナ氏も、新卒時は外資系企業に就職し、毎日深夜25時まで働く日々を送っていました。激務のあまり、同期が次々と辞めていくような職場環境だったといいます。そんな著者が自身のキャリア形成で経験した「失敗」とは? 著書『えらくならずにお金がほしい 会社は教えてくれないキャリアのルール』(大和書房)から抜粋して紹介します。

「過剰適応している」自覚はありますか

そして、倒れるまではたらく人の多くに「過剰適応している」自覚はありません。むしろ、過剰適応なんてとんでもない! 自分なんてまだまだ努力が足りなくて……と言い出すケースのほうが多いのです。私も周りから「過剰適応して、また倒れるよ」と言われるまで、まさか自分がこのタイプだなんて思ってもみませんでした。

 

代わりに、過剰適応で倒れるタイプがよく考えているのは、こんなことです。

 

● 職場の〇〇さんに嫌われないよう頑張らなきゃ

● 新入りだからすぐに成果を出さないと

● 仕事を無理だと断る資格なんて、私にはない

● 上司を怒らせてしまったらどうしよう

 

「自分は職場にいるだけで価値がある」とは思えないため、努力でカバーするしかない。だから嫌われないように、なんとか評価されるように動いてしまいます。ですから、上司に「もっとこうしてください」と主張することもできませんし、頼まれごとに優先順位をつけることもできません。上司、上司の上司、お局ポジションの人、役職はないけど社歴が長い人、とにかく高圧的なシニア社員などなど、全員の主張を聞こうとしてパンクするのです。

 

しかも、私みたいにぶっ倒れるタイプは、こうした無理が「ある程度効いた」という成功体験を持っています。学生時代を振り返ると、夏休みの宿題を泣きながら3日で終わらせたり、一夜漬けのテストで最高評価を得たりしたことがある。アルバイトのシフトを入れすぎたのに「気合いでなんとかなっちゃった!」という経験もある。でも、この「なんとかなれー!」は、若くて体力があるときしか、どうにもならない。さらに言えば、苦手な分野はなんともなりません。

 

なのに、「なんとかなれー!」の呪文に頼っていたら、いつかは倒れます。でも、倒れたのもちょっと悪くないと思ってしまっていませんか。だって、それって自分が本気で頑張った証ですものね。

 

トイアンナ

ライター/経営者

 

 

※本連載は、トイアンナ氏の著書『えらくならずにお金がほしい 会社は教えてくれないキャリアのルール』(大和書房)より一部を抜粋し、再編集したものです。

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