(※写真はイメージです/PIXTA)

長男が親と同居し、家を継ぐ。古くからの日本の家族の形は、現代でも色濃く残っています。しかし、いざ相続の時を迎えると思わぬ落とし穴があることも。本記事ではAさんの事例とともに、きょうだい間の相続トラブルについて社会保険労務士法人エニシアFP代表の三藤桂子氏が解説します。

ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【基本編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)

『富裕層が知っておきたい世界の税制【カリブ海、欧州編】』
矢内一好 (著)+ゴールドオンライン (編集)

『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【実践編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

父が亡くなり、母も追うように他界

Aさんの父は90歳のとき、誤嚥性肺炎で亡くなりました。母も、父が亡くなった翌月に心不全で他界。父の葬儀が終わったばかりで落ち着く間もなく、今度は母の葬儀が続き、遺言書のことを考える余裕がありませんでした。

 

母の葬儀が終わり、やっと兄弟でゆっくり話せるというときに遺言書のことを思い出し、自宅を探すことに。しかし、なかなかみつかりません。

 

すると長男である兄が、「みつからなければ、3人で均等にわけよう」というのです。生前両親がいっていた遺言書のとおりにわければ、長男からすると、自宅は自分のものに加え相応の財産が入ってくるはずです。Aさんは「それでは兄(長男)が損をするのでは?」と不思議に思いました。

 

結局後日、公正証書遺言が発見されました。一緒に中身を確認するため、3兄弟は再び集まりました。いよいよ開封というとき、ふと兄が汗をかいていることにAさんは気付きます。心なしか呼吸も荒いようです。「どうしたのだろう。具合が悪いのか?」と心配していましたが、遺言書に記載されていたのは、驚きの内容でした。

遺言書の中身…億の財産はどこへ

遺言書は父が75歳のときに作成したものでした。しかし、当時の財産が1億2,000万円であることが記されているのに、父の通帳をみると2,000万円しかありません。Aさんと2番目の兄は目を疑いました。

 

遺言書作成時に1億2,000万円あったとされる財産が、2,000万円? 15年のあいだに1億円はどこへいってしまったのだろうか……仮に1億円がまるまる残っていたとすると、1億円を75歳から90歳までの15年、1ヵ月平均で56万円も使ったことになります。両親は年金のみで日常生活は問題ないと聞いていたことを考慮すると、いったいなにに使っていたのでしょうか。

 

次男が口を開きます「億のお金がそう簡単になくなるかよ」「大体高齢の親が月に50万円も60万円も使えるもんか」。だんだんと口調が荒くなっていきました。

 

Aさんは落ち着いて「頻繁に直接会っていたわけではないけれど、確かにとても散財しているようにはみえなかったな」とつぶやき、長男のほうを向きました。異常なまでの脂汗をかいています。

 

【12/18(木) 『モンゴル不動産セミナー』開催】

坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション

次ページ長男の1億円の使い道

※プライバシー保護の観点から、相談者の個人情報および相談内容を一部変更しています。

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録