(写真はイメージです/PIXTA)

投資信託は誰でも手軽に資産運用を始められる便利な仕組みですが、実は手数料や信託報酬といったコストが利益に大きな影響を与えることをご存じでしょうか。とくに長期で運用する場合、コストの違いがリターンに大きく響くことも…。投資信託にはどのようなコストがあり、何に気をつけるべきなのか、その詳細を詳しく見ていきましょう。伊藤亮太氏の著書『図解即戦力 資産の運用と投資のキホンがこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社)から一部を抜粋・再編集し、解説します。

 富裕層にも、富裕層を目指す人にも読んでほしい 
 〈ゴールドオンライン新書〉が登場! 

投資信託の3つのコストを理解する

投資信託でかかるコストは、募集(販売)手数料、信託報酬、信託財産留保額の3つ。このうち、販売する金融機関によって異なるのが募集手数料です。これは販売時にかかる手数料であり、同じ投資信託商品でも金融機関によって無料の場合もあれば、そうではない場合もあります。投資信託を選定する際は、募集手数料が無料または低く販売する金融機関から購入しましょう。

 

信託報酬は運用管理費用であるため、同じ投資信託商品であればどこで購入してもかかるコストは同じです。そのため同じ種類の信託報酬を比較し、できるだけ低い銘柄を選ぶべきです。ただし、コストが低ければなんでもよいわけではありません。比較サイトなどを活用して、過去の運用パフォーマンスも確認しましょう。

 

また、純資産総額が多い投資信託のほうがさまざまな株式や債券などに投資できるため、分散によるリスクヘッジの効果は大きくなります。純資産総額が少なく、解約する人が多い投資信託では継続的な運用が難しく、場合によっては償還となる恐れがあります。

中長期投資では信託報酬が負担になる

信託財産留保額は、解約時にかかるコストです。この信託財産留保額は、解約によって、投資信託を保有し続けるほかの投資家に迷惑がかからないようにするための費用です。一般的には、基準価額の0.3%程度がかかります。なかには信託財産留保額がかからない投資信託もあります。

 

中長期投資で、最も負担となるのは信託報酬です。毎年かかるコストのため、長く保有するほど負担が大きくなります。インデックス型のほうがアクティブ型よりも信託報酬は低い傾向があります。

 

●募集手数料と信託報酬はできるだけ低いものを選ぶ

●必ずかかるコストは信託報酬。中長期投資では必ず確認する

同種の投資信託をもとにパフォーマンスを比較する

投資信託を比較するにあたって、実際の運用パフォーマンスも比較検討する必要があります。パフォーマンス評価は、騰落率やベンチマークとの比較、シャープレシオなどによる運用効率の比較などで行います。

 

騰落率は、投資信託の基準価額が一定期間でどの程度変動したかを見る指標です。分配金が支払われた場合には、その分配金も考慮して騰落率は計算されます。できれば1年、3年、5年などで比較できるとよいでしょう。

 

次に、ベンチマークとの比較です。ベンチマークには、市場全体の平均を示す指数である日経平均株価などが利用されます。ベンチマークに対して、投資信託がどの程度の騰落率であったかを比較しましょう。インデックス型の場合は、ベンチマークと同じような騰落率であること、アクティブ型の場合は、ベンチマーク以上の騰落率となっているかどうかを確認します。

 

注目のセミナー情報

【国内不動産】4月26日(土)開催
【反響多数!第2回】確定申告後こそ見直し時!
リアルなシミュレーションが明かす、わずか5年で1,200万円のキャッシュを残す
「短期」減価償却不動産の節税戦略

 

​​【資産運用】5月10日(土)開催
金価格が上昇を続ける今がチャンス!
「地金型コイン」で始める至極のゴールド投資

次ページシャープレシオやレーティングを確認する

※本連載は伊藤亮太氏『図解即戦力 資産の運用と投資のキホンがこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社)から一部を抜粋し・再編集したものです。

図解即戦力 資産の運用と投資のキホンがこれ一冊でしっかりわかる教科書

図解即戦力 資産の運用と投資のキホンがこれ一冊でしっかりわかる教科書

伊藤 亮太

技術評論社

「いちばんやさしいマネーのトリセツ」資産運用の方法や考え方、投資のきほんをまるごと理解!! ニッポンもいよいよインフレ基調。お金(現金)の価値が今後、下がっていくことが予想されます。自身や家族の生活と未来を守る…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧