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疎遠だった家族からの突然の要求
会社員の亜矢子さん（50歳）は大学進学を機に上京して以来、地元の家族とはほとんど連絡を取らずに過ごしてきました。特に、2歳年下の弟や80代の両親とは長年疎遠になっており、親のことを気にかけることも少なくなっていました。
しかし、最近になって両親から頻繁に連絡が来るようになり、突然「田舎の家をどうするか」「帰ってきて家を守ってほしい」「介護をしてほしい」といった話をされるようになりました。
地元に残る弟や親戚も「家は長男が継ぐもの」という考えを持っているにもかかわらず、介護の負担を亜矢子さんに押し付けようとしています。特に母は昔から長男である弟ばかりを優遇する「長男教」で、「家を継ぐのは弟だが、介護は長女がするべきだ」という態度を取られ、亜矢子さんは困惑しました。
実家の財産としては、築30年の持ち家とその敷地（評価額600万円）と、預貯金などの金融資産が4,000万円ほどあると亜矢子さんは聞いています。
亜矢子さんは家を守るつもりもなければ、介護のために地元に戻ることも考えていませんでしたが、かといって、完全に縁を切るのも気が引けます。しかし、「財産がすべて弟に行く」というのは納得がいきません。
相続についてはほとんど知識がないのですが、弟が「自分が親の面倒を見るから、財産も全部自分が相続する」と言い出したら、それを拒否することはできるのか。相続放棄をするべきなのか、それとも何か権利を主張できるでしょうか。また、もし介護をしなかった場合、相続の際に不利になったり、何か問題が生じたりすることはあるのでしょうか。不安は数多くあります。
亜矢子さんとしては、介護の負担を押し付けられることなく、最低限の権利を確保したいと考えています。しかし、長年疎遠だった家族とこのような話をすることに対して、どのように向き合えばよいのか分からず、今後の対応を迷っています。
