(※写真はイメージです/PIXTA)

リハビリと聞くと「歩けるようにトレーニングする」など、ある程度自分の身体を動かせる患者が行うもの、というイメージがあるかもしれません。実際のところリハビリのなかには、痛みを和らげるための緩和ケアがあります。本記事では、居宅介護支援や訪問看護を提供する(株)一期一会の代表で看護師の安田由加理氏の著書『過疎地域の福祉革命』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部を抜粋・再編集し解説します。

看護師の「手」とセラピストの「手」の違い

私自身は看護師ですが、看護師が患者の体に触れるのとリハビリのセラピストが体に触れるのとでは、同じ触れるのでも少し様子が異なるように感じます。看護師は熱や血圧を測ったり清潔を保ったり、さまざまな処置をするため患者の体に触ります。

 

一方でセラピストはリハビリや徒手的療法を中心に、患者の状態によっては本当に患者が痛みを訴える部分を触ってあげることしかできないこともあります。それでも患者にとっては、つらいところをさすってもらうことが大きな癒やしになることがあるようです。だからこそ「リハビリの先生にまた来てほしい」という患者が多くいるのだと思います。

 

リハビリに関しては医療職にもまだ誤解があり、終末期になるともうリハビリは必要ないとされることがありますが、私たちは家族や本人が「もう十分」と考えるまでは、最後までサポートを続けます。

 

命の終わりが近い人に対して、「この人はここまでで良い」とケアを区切るべきではないと私は考えています。たとえ命の残りがあと数日であったとしても、その人の望みや願いは必ずあるはずです。それがある限りは、私たちは残された時間の長短に限らず全力でサポートします。それこそが、何よりも本人の尊厳を守る終末期ケアだと思うからです。

 

 

安田 由加理

代表取締役社長・正看護師

株式会社一期一会

 

注目のセミナー情報

【資産運用】4月12日(土)開催
毎年8%以上の値上がり実績と実物資産の安心感
「アーガイル産ピンクダイヤモンド投資」の魅力

 

​​【資産運用】4月16日(水)開催
富裕層のための資産戦略・完全版!
「相続」「介護」対策まで徹底網羅
生涯キャッシュフローを最大化する方法

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

本連載は、2024年12月24日に刊行された安田由加理氏の著書『過疎地域の福祉革命』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部抜粋・再編集したものです。

過疎地域の福祉革命

過疎地域の福祉革命

安田 由加理

幻冬舎メディアコンサルティング

包括ケアで地域をまるごと支える 過疎の町で小さな会社が実現した 誰も取り残さない地域包括ケアのかたちとは 2022年の厚生労働省の調査によると、いわゆる「無医地区」は全国で557カ所にのぼり、12万人以上が医療への…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録