(※写真はイメージです/PIXTA)

会議や打ち合わせの場において「相手の話をしっかり聞いているはずなのに、議論が深まらない」「会話がつづかない」という悩みをしばしば耳にします。本記事では、プレゼンス・コンサルタントの丸山ゆ利絵氏が著書『一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方』(日本実業出版社)から、社内会議でも取引先との打ち合わせにおいても効果的な「信頼関係を築ける会話のテクニック」を紹介します。

表情で返事する意識を持つ

人間同士のコミュニケーションは言語による割合は10%もなく、あとの90%は非言語メッセージによるものだとわかっています。伝える要素は表情、視線、手足の動きなど人の体の多くの部分で、服装もそのうちのひとつに数えられます。この章では言葉だけでなく、声と話し方も重要と伝えてきましたが、それに加えてひとつ、とても重要なポイントがあります。それは話すことと表情が一致していることです。

 

「ありがとうございます」「お世話になります」「お会いできてうれしいです」こんな美しい言葉を口にするときに、表情も同じように輝いているでしょうか。「わかりました」「いいですね、その方向で行かせてください」と意欲的な返事に表情もいきいきとついていっているでしょうか。「はい」と言った言葉に「いいえ」と言っている表情がくっついていないでしょうか。

 

じつは、人間は生まれたときから非言語によるコミュニケーションを無意識に学習し、習得します。12歳ごろまでに周囲が持つ非言語メッセージのほとんどを習得しているという調査結果も出ています。その結果、人間は「言語メッセージ」と「非言語メッセージ」が矛盾する場合は、圧倒的に非言語メッセージを信じる傾向にあります

 

とくに「表情」は非言語コミュニケーションの中でも非常に重要と言われています。なぜなら、ほとんどの人間が普通、コミュニケーションにさいして見るのは人の顔だからです。「ビジネスでの成功の90%がコミュニケーション能力である」と有名なビジネスコンサルタントであるブライアン・トレーシーは言いましたが、さらにそのかなり大きな割合を表情が占めていることになります。

 

距離感を縮め、信頼感を得やすいテクニックをいくつ知っていても、口にしている言葉と表情が一致しなければ、効果は半分どころかゼロに近くなります。ぜひ、表情で返事をしている意識を持ってご自身の表情の表現力を高めてください。

 

POINT

言葉と表情が一致するよう表現力を高める

 

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※本連載は、丸山ゆ利絵氏の著書『一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方』(日本実業出版社)より一部を抜粋し、再編集したものです。

一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方

一流のエグゼクティブが実践する 初対面から信頼関係を築く 第一印象の磨き方

丸山 ゆ利絵

日本実業出版社

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