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自分の欠点を受け入れる
自分の欠点を知り、認めることは簡単ではありません。人は誰でも傷つき、苦しくなるときもあります。それでも前に進んでいくためには、自分の弱さを受け入れなければなりません。自分の悪いところや弱いところと向き合うようになっていけば、必ず、苦しみを乗り越えて、新たな自分になっていきます。
世の中には、実際にそのような悩みをもちながらも、困難を乗り越えた方がたくさんいらっしゃいます。
隠していた欠点を認め“楽になった”
僕の夢は、一流の料理人になることでした。高校を卒業してすぐ、紹介された東京の一流と呼ばれる和食店に就職することができ、夢への一歩を踏み出しました。しかしプライドが高いくせに社会を甘く見ていた僕は、その店の厳しさに耐えきれず、あっけないほどすぐに辞めてしまったんです。
ただ、そんな自分が恥ずかしく、自己否定していた僕は、地元に帰ることもできませんでした。それからは、さまざまな飲食店を転々と渡り歩くようになりました。働いても店に不平不満を抱き、無断欠勤をしては自分勝手に辞めるという繰り返しで、いつしか自分自身を見失っていたんです。
そんななかで知り合いや友達もできましたが、ブランド物の服や財布を持っている友人が羨ましくなり、お金のない自分を恥ずかしく思っていました。見栄を張るために高いブランド品を身に纏い、身の丈に合わない生活をするようになっていました。
僕の欠点は、プライドが高すぎることだったと思います。素直に弱い部分をさらけ出すことができず、イキがりながら生きていました。
しかしそんな苦しい日々を繰り返すうちに、僕の心は弱っていき、初めて他人を頼ることになりました。なにかにすがるように辿り着いた法ノ宮で、僕は生まれて初めて人の話に耳を傾け、受け入れることができたのです。
おそらく僕は、ずっと心のどこかで自分の欠点を分かっていたのだと思います。しかし、そんな本当の自分と向き合うことも、認める心もちっともありませんでした。自分自身から目を背けていた頃は、あらゆる出来事がまったく良い方向に向きませんでした。
自分の欠点が自分を苦しめていることに気がついたとき、欠点を認め、直す努力をしました。強がることをやめ、見栄を張ることをやめたときから、少しずつ心が楽になっていったのです。人に対する言葉も行動も変わってきたように感じています。今も自分が良い人間になれているかどうかは分かりませんが、前の自分でないことは確かです。
誰にでも欠点があります。しかしそれを、Cさんのように認めて改善していく人と、認めずに蓋をして生きていく人では、大きな差がついてしまいます。認めることは一歩踏み出すこと、変わること、自分を新しく作り替えていくことです。
