今回は、入居者の募集を「管理会社1社」に任せてはいけない理由を見ていきます。本連載は、株式会社タカ・コーポレーション代表取締役、中村 隆氏の著書『続・究極の不動産投資術』(株式会社タカ・コーポレーション)の中から一部を抜粋し、不動産の購入から、入居者募集、物件の維持管理まで、「究極の不動産投資術」の具体的な内容を解説します。

オーナー自らが地域の不動産会社に物件を売り込む

入居募集を1社だけにはしないことです。管理を管理会社1社に任せている場合は、管理会社と入居者募集の専任契約をしていることが多く、その場合は管理会社のみしか頼らざるを得なくなります。管理会社も他の業者に情報を流すことはもちろんしますが、私はその方法を選択しません。もしかしたら管理会社がその空き情報を他に流さずに、自分のところで抱えてしまう可能性があるからです。やはり入居者の募集はできる限り広く募集する方がお互いに競争して早く入居者が決まるのです

 

千葉に住む友人のT氏の例を紹介しましょう。彼はサラリーマンをしながら投資用マンションを北海道の函館に購入しました。そして自分では管理できないので管理会社に入居者募集を依頼しました。

 

しかしなかなか入居者が決まらず部屋も空室が何部屋もありました。満室には程遠い状態が続いて私のところに相談に来ました。その時私は自分の経験から次のようにアドバイスしました。函館の不動産会社にできる限り訪問すること。そして自分の所有しているマンションとオーナーの顔を覚えてもらうことを大至急するといいと言いました。

 

今までは函館でも結構有名である野村不動産1社にすべて任せていたと聞いていました。その後彼は函館に行って野村不動産の担当者と相談しました。担当者も理解してくれました。そしてその担当者がT氏を車に乗せていろいろな業者を紹介してくれました。業者に顔とマンション名を覚えてもらうのに成功したわけです。その中に客付けの上手な業者が1社ありました。

 

つまり不動産業者回りをした結果今までは出会うことができなかった業者とめぐり合うことができたのです。その結果その業者の紹介が入居者の大半となりました。そしてなんと3カ月で満室になりました。

空室を埋めることで管理会社にもメリットがあると説得

要は募集を1社に任せるとそこが握ってしまう可能性が否定できないのです。なぜなら他社が入居者を決めるよりも自社で決める方が手数料が両方から入るので得をする可能性があるからです。しかし大家の立場からはできる限り時間的ロスを少なくして一刻も早く入居者を探したいと思うのが普通です。そこで管理会社と大家の利益相反が起きるのです。

 

その場合はまず管理会社に出向いて事情を説明して納得させなければなりません。私は管理会社に「できる限り早く入居者を探したい。そのためにはアパートの周辺の不動産業者をすべて私が訪問して募集の依頼をして、募集の面をできる限り広くしたい。貴社も専任で募集するのではなく一般で募集することを了承してほしい」と頼み込みました。これは重要なことです。

 

一刻も早く満室の設置物にするにはどうしても必要なことだからです。管理会社も満室になれば手数料も上がり、お互いにメリットがあると説得して了承してもらいました。

本連載は、2012年3月20日刊行の書籍『続・究極の不動産投資術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

続・究極の不動産投資術

続・究極の不動産投資術

中村 隆

株式会社タカ・コーポレーション

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