あんた何か隠してない?元公務員・94歳祖母の「わずかな預金」に執拗にこだわる65歳次男。72歳長女が抱く不信感の正体は?【相続の専門家が解説】

あんた何か隠してない?元公務員・94歳祖母の「わずかな預金」に執拗にこだわる65歳次男。72歳長女が抱く不信感の正体は?【相続の専門家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

相続は家族間の関係が深く絡むため、トラブルが起こりやすいテーマの一つです。特に、実家や預金などの遺産分割を巡っては、感情的な対立が生じやすく、相続人それぞれの立場や思惑が交錯します。遺言書がない場合や財産が不動産中心の場合、話し合いが長引くことも少なくありません。相続実務士である曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が、きょうだい間で起こる相続トラブルについて解説します。

実家を相続すればと言われても…

由里子さん(44歳・女性)は亡くなった祖母(90代)の相続につき、母親の代わりに相談に来られました。

 

母親は4人きょうだいの2番目で長女(72歳)、上に長男(75歳)、下に次女(68歳)、次男(65歳)がいます。祖父が亡くなったのは30年以上前で、その後、母親は実家でひとり暮らしをしてきました。

 

それぞれ実家を離れて自宅を購入していますので、同居する子供はいません。

次男が老後の面倒を

次男が実家の一番近くに住んでいたことから、老後の面倒を看てくれていたといいます。

 

母親が高齢になり、介護施設に入る際の手続きや、預金の管理・空き家になった実家の管理などもしてくれていましたので、きょうだいはみな、感謝しているといいます。

 

由里子さんの母親も、他のきょうだいも実家からさほど遠くはないものの、仕事をかかえていたり、配偶者の家族の世話が必要だったりして、母親の世話に専念することはできなかったのです。

長男は放棄

母親は遺言書を残さなかったため、4人で話し合いをする必要があります。長男は家を建てる時に母親から贈与をしてもらったということで、今回の相続分はなしでいいという申し出がありました。

 

遺産分割協議が決まれば、相続する財産はないという書類に印を押すということで話がついています。

 

母親の財産は自宅と預金です。自宅は土地が15坪程度、建物も老朽化していて、鑑定費用もかかる上に、狭い家に昔からの荷物がぎっしり詰まっているため、片付け費用もかかりそうです。

次男の提案に不信感が

通帳を管理していた次男が言うには、預金は300万円ほどしかなく、葬儀費用100万円を引くと200万円しか残らないという説明です。そうしたことを踏まえて、次男は「預金は自分が相続する、実家は姉二人で相続してくれればよい」ということを言ってきました。

 

由里子さんの祖母は公務員として70歳くらいまで仕事をしており、退職金も入ったと聞いていましたが、どれくらいの預金があるのか由里子さんの母親も聞いたことがなく、確かなことはわかりません。

 

けれども、質素に生活してきた祖母は年金だけで足りていたはずで、退職金はまるまる残してきたのではないかと思えて、次男の話を鵜呑みにはできず、「何か隠しているのでは?」と不信感が出てきたのです。

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