フィリピン・EV化…テスラに期待
フィリピンのマルコス大統領は、テスラに対し、フィリピンで電気自動車(EV)の製造を行うよう呼びかけました。この発言は、首都マニラ近郊のタギッグ市にあるボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)に開設された「テスラセンターフィリピン」の公式オープニングイベントで行われました。
テスラセンターフィリピンは1,900平方メートルの広さを持ち、ショールームやサービスセンター、配送センター、そしてフィリピンにおけるテスラの本部機能を兼ね備えた施設です。このセンターを運営する「テスラモータースフィリピン株式会社」はEVの輸入、顧客サポート、充電インフラの展開などを担当しており、同国のEV市場の発展に大きく寄与すると期待されています。
マルコス大統領は、テスラの進出が国内のEV産業に革新と新たな投資をもたらすと強調しました。また、フィリピンがクリーン技術を導入するために「先進的な政策」を進めている点を指摘し、その例としてEVバッテリー製造工場の設立や、電動車両に対する物品税の免除を挙げています。さらに、電動車両産業発展法(EVIDA)の下で進められているEV産業のロードマップ策定や充電インフラの整備も、こうした取り組みの一環です。この法律では、ガソリンスタンド所有者に対してEV用充電ステーションの設置を義務づける規定が設けられています。
フィリピンは2024年11月にテスラの東南アジアで4番目の市場となり、大統領はテスラセンターフィリピンの設立を、環境に優しい交通システムへの移行を加速させる重要な一歩と位置づけています。また、テスラの進出がフィリピン人労働者のスキル向上や、国内外の企業によるEV市場へのさらなる投資促進につながると見られています。
現在の目標である「道路におけるEV比率50%」は将来的には実現可能であり、今回のテスラセンターの設立がその目標達成に向けた重要なステップになると期待されています。フィリピン政府は引き続きEV産業を中心としたクリーン技術分野でのリーダーシップを目指し、持続可能な交通システムの構築に注力しています。
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