このままでいいのかな…年収400万円・43歳の女性銀行員が「年収2倍」を実現できた“意外な副業”の正体【経営コンサルタントが解説】

このままでいいのかな…年収400万円・43歳の女性銀行員が「年収2倍」を実現できた“意外な副業”の正体【経営コンサルタントが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

1日におよそ400社近くの法人が設立されている日本(東京商工リサーチ:2022年「全国新設法人動向」調査より)。起業は思っている以上に身近な存在です。今回、地方銀行の事務として働く40代女性が副業をはじめたきっかけと、収入を大幅にアップできた理由をみていきましょう。経営コンサルタントの鈴木健二郎氏が解説します。

自宅を整え、友人を相手に「料理教室」をスタート

教室を開くにあたり、まず迷ったのは「場所」である。ネットで調べてみると、地域のカルチャーセンター、ショッピングモールの一角、オンラインなど、さまざまな選択肢があることを知った。

 

そのなかで奈緒さんは、まずは少人数に直接教えたいと、自宅を料理教室にすることを決意。キッチンやダイニングの配置を工夫し、自宅でありながら快適に学べる環境を整えた。

 

最初の参加者としては、友人や親戚を頼った。

 

「郷土料理を教える教室を開こうと思うんだけど、試しに1度来てみない?」

 

控えめな性格の奈緒さんの呼びかけに、驚きつつも友人らは喜んで了承。

 

「なにそれ! いいよ、行く!」

 

いよいよ週末、奈緒さんは5人の参加者を集め、1回目の料理教室を開催した。最初の一品に選んだのは、年末年始に親戚から褒められた汁物料理だ。

 

「おいしいし、やってみると簡単なんだね」「説明がわかりやすかった! これなら家でもできそう」

 

などと参加者全員がポジティブな感想を伝えてくれ、奈緒さんは思わず涙がこぼれそうになった。

「お人よし」が裏目に…奈緒さんが最初にぶつかった“壁”

とはいえ、その後は順風満帆とはいかなかった。料理教室を副業にするにはある程度の利益が必要だが、控えめな奈緒さんはその日かかった材料費と光熱費のみを「参加費」として徴収し、利益をほとんど出していなかったのだ。

 

また、知り合いに直接呼びかけるだけで特に広報を行っていなかった奈緒さんは、その後の集客にも苦労した。

 

さらに、知り合いの口コミで参加したという初対面の参加者からは、レシピの大ざっぱさや教え方に対して厳しい感想をもらうこともあった。

 

平日、仕事を終えてから夜な夜な食材やレシピの準備をする奈緒さんは、気づくと睡眠時間もわずかに。見かねた親から、「そこまで頑張らなくてもいいんじゃない?」と言われることもしばしばだった。

 

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