相手が無保険の場合、自分の保険で修理することもできる
祐介さんは車両保険にも入っていたため、自分の保険で修理することもできました。しかし保険を使ってしまうと等級が下がり、翌年の自動車保険料が上がってしまいます。
また、今回はケガがなかったから良かったものの、もし祐介さんや娘にケガがあった場合は、相手の自賠責保険を使っても最大120万円しか補償されません。
後遺症が残るような大けがや死亡事故だったら、相手はどうするつもりだったのでしょうか。
無保険者傷害保険
2023年のデータ※2によると、任意自動車保険(対人賠償・対物賠償)に加入している割合は、自家用普通自動車で82.6%、自家用小型自動車や軽四輪自動車においては約78%です。つまり、自家用普通自動車でも約20%弱の人が任意自動車保険に加入していないことがわかっています。
そのような状況に備える保険として、最近では無保険者傷害保険も注目されています。無保険者傷害保険に加入していると、契約している自動車に乗っていた人が無保険車との事故に遭い、死亡もしくは高度障害を負ったときに保険金を受け取れます。
また、搭乗者傷害保険も無保険の事故の際にも補償されます。
最近では、自動車保険料が負担になるという理由で任意の自動車保険に加入していない人もみられます。もちろん任意加入ですので強制はできませんが、自分が自動車に乗るならいつ加害者になるかもしくは被害者になるかわかりません。そのためにも、任意自動車保険には加入しておくようにしましょう。
〈参考〉
※1 裁判所 少額訴訟
https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_minzi/minzi_04_02_02/index.html
※2 損害保険料率算出機構 自動車保険の概況(2023年度)
https://www.giroj.or.jp/publication/outline_j/j_2023.pdf#view=fitV
新井智美
トータルマネーコンサルタント
CFP
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