ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中!
『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【基本編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)
『富裕層が知っておきたい世界の税制【カリブ海、欧州編】』
矢内一好 (著)+ゴールドオンライン (編集)
『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【実践編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)
シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!
3年で独り立ち、7〜8年で一人前
馬匹輸送の新たなドライバーは、前職がドライバーであったかどうかを問わず、入社してから約1カ月にわたって新人ドライバー向けの研修を受け、現場デビューを果たします。
馬匹輸送は覚えることが多いため、最初は先輩2人のアシスタント(助手)として馬運車に同乗し、OJTで仕事を覚えていきます。3人で現場を回りながら、運転だけでなく、馬の扱い方も学んでいくのです。研修を終えたら、先輩とペアになり2人で現場に出ます。
助手だった頃と比べると担当業務の量が増えます。運転も2人で交代しながら行うため、北海道から美浦や栗東への往復を任されることになります。ただし、この段階でもまだ勉強することは多くあります。ある程度の判断は自分で行いますが、トラブル対応などは先輩のアドバイスを受けながら進める形になります。
独り立ちできるまでには、だいたい3年ほどかかります。独り立ちしたあとは、一人前へと成長するためのステップが待っています。一人前は、一つひとつの輸送を滞りなくこなす責任を持つ立場になることを指します。また、一緒に行動する後輩に馬匹輸送の技術や知識を教え、指示やアドバイスを与えながら彼らを育てる役割も担います。
例えば、馬の状態を観察し、どのような対応が適切かを自分で判断するだけでなく、その状態、背景、理由を後輩に説明できなければなりません。後輩から質問されることもあるため、答えるための知識と経験も求められます。そのためには、馬の扱いを理解する力だけでなく、コミュニケーション能力が必要です。
また、育成役として後輩に慕われる人間的な魅力も高める必要があります。どれだけ運転が上手くても、仕事に対する姿勢がだらしないと後輩の手本にはなりません。仕事に真摯に取り組み、自分のキャリア形成をしっかり考え、後輩にとっての良い手本となることが求められます。この段階に達するまでには、だいたい7〜8年かかります。
時間はかかりますが、馬匹輸送のドライバーはこの状態を目指して成長します。また、先輩ドライバーとして一人前になった段階で、自分の担当の馬運車を持ちます。
