いまやギャンブルの枠を超え、多くの人々を魅了する競馬。その華やかな舞台で躍動する競走馬たちを支えるのは、数多くのプロフェッショナルたちです。そのなかでも、馬を安全かつ確実にレース地まで送り届ける「馬匹(ばひつ)輸送」という仕事は、縁の下の力持ちとして重要な役割を担っています。本稿では、白川典人氏の『バックステージの走者 競走馬を運ぶプロフェッショナルの使命』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集し、馬匹輸送の難しさとやりがいについて解説していきます。

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高額で期待も大きい

馬をケガさせず、病気させずに届けるという点では、飛び抜けて高価な生き物であることもドライバーの重圧になります。サラブレッドは、定義としては、連続8代にわたってサラブレッドによる交配で生まれた馬のことで、生産には交配から育成などで多くの人が関わり、大きなコストがかかっています。

 

また、セリで落札する馬主は大きな金額の投資をします。セリは北海道を中心として全国で開催され、価格は馬の年齢と血統によって変わりますが、安くても数百万円、高ければ数億円の値段がつくことがあります。参考までに、2023年に国内で行われたサラブレッド市場を見ると、取引された馬は2,818頭で、平均落札価格は1頭あたり約1,910万円、最高取引価格は5億7,200万円でした。

 

平均値で計算しても、6頭積みの馬運車には1億円超えの価値を積んでいることになります。ドライバーは、それだけの値がつく馬を傷つけることなく運ぶ責任があるのです。さらに、馬には馬主や牧場のスタッフの努力と期待が乗っています。

 

競走馬デビューを目指す馬には、2〜3歳まで育ててきた関係者の愛情があり、「立派な競走馬に成長してほしい」「多くの賞金をつかみ取ってほしい」といった期待が込められています。ドライバーは、これらの値付けできない思いも運んでいるわけです。

 

 

次ページ重い責任にまさる「馬匹輸送」のやりがいとは

※本連載は、白川典人氏の著書『バックステージの走者 競走馬を運ぶプロフェッショナルの使命』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです。

バックステージの走者 競走馬を運ぶプロフェッショナルの使命

バックステージの走者 競走馬を運ぶプロフェッショナルの使命

白川 典人

幻冬舎メディアコンサルティング

馬主や生産者、ファンの期待と夢をのせて――。 華やかな競馬界を陰から支える馬匹(ばひつ)輸送の仕事。 その知られざる魅力を余すことなく紹介! 人馬一体となってターフを駆け抜けるその雄姿――。名馬たちが紡いで…

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