(※写真はイメージです/PIXTA)

所有する土地の隣地トラブルは、比較的身近に起こり得る問題です。隣接する土地の所有者に対してその問題を伝えても、なかなか対応してもらえないケースも少なくありません。このような状況に直面した場合、どのように解決すればよいのでしょうか。そこで今回は、実際にココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」によせられた質問をもとに、佐々木一夫弁護士が解説します。

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隣地から倒れてきたブロックの移動を依頼したが…

相談者は、所有する月極駐車場に隣接する敷地からブロックが倒れてきていることで、利用者に迷惑がかかっているため、頭を抱えています。相談者は何度か隣地所有者にブロックの移動を依頼しましたが、一向に対応されません。ブロックはかなり重く、重機を使っての移動が必要なため、費用が大きくかさむことが予想されます。相談者はもしこのまま対応がなければ、法的手続きを検討しています。そこで、ココナラ法律相談「法律Q&A」に次の2点について相談しました。

 

(1)すぐに相手に対応してもらうためには、どのような法的手続きを取ればいいでしょうか。

(2)損害賠償請求は可能でしょうか。可能な場合、金額の目安はいくらくらいでしょうか。

隣地所有者に対応を求める内容証明郵便を送付する

隣地所有者のブロックが、相談者の所有する駐車場の土地に倒れてきていることで、相談者の土地の所有権を侵害していることから、相談者は、所有権に基づく妨害排除請求の訴えを提起することができます。妨害排除請求の訴えとは、倒れてきたブロックを隣地所有者の費用で撤去してくださいという請求のことです。

 

まずは訴えを提起する前に、相談者から隣地所有者に対して、ブロックの撤去を求める旨を記載した内容証明郵便を送付して、撤去を求めたことを証拠に残しておくことをお勧めします。

 

この内容証明郵便の中で、ブロックがいつから倒れてきているのか、それによってどんな損害が生じているのか、いつまでに撤去をしてほしいのか、それでも撤去してもらえない場合には法的手続きに移行することなどを明示しておくとよいでしょう。

 

相手方にすぐに動いてもらうためには弁護士名義での内容証明郵便を送付することも有効です。弁護士名義での内容証明郵便を送付することで、隣地所有者に対して本気度を示すことができるでしょう。

 

上記のように内容証明郵便を送付したにもかかわらず、期限内に対応してもらえない場合には、所有権に基づく妨害排除請求を裁判所に求めていくことになります。

 

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