トー横キッズの実態
ユイト君によると、トー横キッズの中に100人以上が所属するLINEグループが取材当時には4つほどあり、派閥のような形で分かれているという。彼らの多くは家庭に何かしらの問題を抱えている未成年、ということだったが、その中には昼は会社で働いて夜になるとトー横に集まるサラリーマンや、40代のホームレスもいるそうだ。
世代や仕事を超えた繫がりは、起業のための仲間を探す意味でも、ユイト君の目には魅力的に映るだろう。彼はトー横を「助け合いの場」と表現した。お金のない未成年が多いため、ネットカフェやホテルに泊まる時は、みんなで費用を出し合ったりお金のある人が多めに払ったりする。
そういう互助的な側面がある一方で、中には武闘派と呼ばれる人々もいて、小競り合いが発生すると殴り合いか、土下座か、あるいはお金で解決するケースが多いという。そういう揉め事があったとしても、ユイト君はトー横という場所について「誰でも受け入れてくれる温かさがある」と話した。
また、さまざまなメディアでも取り上げられてきたように、トー横キッズの間では未成年による飲酒や喫煙も当然のように行われているという。それだけでなく、OD(オーバードーズ)と呼ばれる、薬局で購入した一般的な風邪薬を酒といっしょに大量摂取してトリップする行為もある。
これは命を落としかねない危険行為だ。ユイト君自身は、そういった危険行為に身を委ねるのではなく、音楽を聴いたり踊ったりしてトー横での時間を楽しんでいる。この界隈にはスピーカーを肩に担いでいる人がいて、ヒップホップなどお気に入りの音楽を流してくれるのだという。
青柳 貴哉
※本記事は『Z世代のネオホームレス 自らの意思で家に帰らない子どもたち』(KADOKAWA)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。
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