なぜ観光客に嘘をつく?ストロープワッフル作りで見えた「観光地の虚構」…“興味深い事実”を偽る理由【オランダメディア発】

なぜ観光客に嘘をつく?ストロープワッフル作りで見えた「観光地の虚構」…“興味深い事実”を偽る理由【オランダメディア発】
写真:de40plusvrouw (Pixabay経由)

観光産業が“興味深い事実”を意図的に省略したり、物語を脚色したりする背景にはどのような狙いがあるのでしょうか──観光地で語られる“物語”は、単なるエンターテインメントの域を超え、「なぜ真実を伝えないのか?」という疑問を引き起こします。本稿では、オランダの政治経済や金融、不動産に関する情報を発信する現地メディア『DutchNews.nl』のコラムニストが体験したストロープワッフル作りのワークショップを例に、真実と虚構の境界を探り、その選択が観光産業に与える影響について考察します。この記事は、『DutchNews.nl』の記事を翻訳・編集したものです。

参加したストロープワッフル作り……観光地の「嘘」

私たち(DutchNews.nl)のコラムニストであるモリー・クエル氏は、観光客を相手にする場所が、興味深い真実があるにもかかわらず、なぜ嘘をついて顧客を楽しませようとするのか疑問を抱いている……。

 

──数週間前、私はアムステルダムのレンブラント広場でストロープワッフル作りのワークショップに参加した。その会場は夜はクラブとして使われており、鏡張りのバスルームやカラフルな照明、ベルベットのソファが備わっていて、暗がりでもソファがベタついているのが分かるような場所だった。

 

家族が町に来ていて、彼らがストロープワッフル作りを学びたいと言ったので、私は仕方なく付き合うことになった。ストロープワッフルを作ったことは一度もなかったが、自分でも作れるようになることを期待していた。しかし、チケットをチェックしていたのは、明らかに二日酔い状態の10代の少年で、しかも日曜の朝だったため、彼が持つであろうパン作りのスキルにまったく信頼が持てなかった。

 

私たちはホテルを抜け、いくつもの階段を上り、数時間前までクラブとして賑わっていた場所に案内された。どうやら機転の利くマネージャーが、夜は観光客相手に儲け、昼間はそのダンスフロアを料理教室として使う方法を見つけたようだ。

 

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この記事は、GGOが提携するオランダのメディア『DutchNews.nl』が2024年11月28日に掲載した記事「A sticky business: Why is everyone lying to tourists?」を翻訳・編集したものです。

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