〈年金月23万円・65歳夫婦〉老後20年の生活費は「6,000万円」になりそう!? 老後資金、どうすればいいですか?【CFP®の回答】

〈年金月23万円・65歳夫婦〉老後20年の生活費は「6,000万円」になりそう!? 老後資金、どうすればいいですか?【CFP®の回答】
(※写真はイメージです/PIXTA)

何かと不安の多い老後資金の確保。厚生労働省によると、標準的な老夫婦の年金額は令和6年度で23万0,483円。1年で270万円、10年で2,700万円、20年で5,400万円となります。一方で、総務省によると、65歳以上の夫婦のみの世帯において、1ヵ月の支出は25万0,959円。1年で300万円。老後を20年と仮定すると6,000万円の支出となります。そんな老後の生活のために、どんな準備が必要なのでしょうか。CFP®の中山国秀氏が詳しく解説します。

老後資金の運用先

前述の3つの支出は、想定される利用時期を考えたうえで「短期資金」「中期資金」「長期資金」に大別することができ、その目的に応じて運用先も異なってきます。

 

出所:筆者作成
[図表4]定年後の『お金の三分法』として(お金の色分け) 出所:筆者作成

 

短期資金

当面の生活資金は「短期資金」として、就労収入公的年金で賄っていきます。

 

重視されることとして、流動性=換金のしやすさが挙げられます。そのため、いつでも引き出し可能な「普通預金」に預けることが理想的でしょう。

 

中期資金

ライフイベント資金は「中期資金」に該当します。中期資金は安全性を重視しながら準備していく必要があります。

 

運用する場合、安全で確実な運用と、換金のしやすさに重きを置きましょう。運用先として、「定期預金」と「個人向け国債」が代表的です。

 

長期資金

介護費は「長期資金」として退職金で充当するのが理想的です。即座に使うことは想定しにくいため、収益性を重視しながら運用に回すことが理想的でしょう。

中期資金の運用先としても検討できる「個人向け国債」

個人向け国債は、銀行・ゆうちょ銀行・証券会社など、ほとんどの金融機関で取り扱われている金融商品で、1万円から購入することが可能です。

 

固定金利型5年満期・固定金利型3年満期・変動金利型10年満期の3種類の商品があり、元本担保型の商品のなかでは比較的有利な運用が可能といえます。

 

金利が半年ごとに見直される

金利が上昇した場合、その時点の金利が適用=金利上昇局面では有利

途中換金も1万円から可能

直前2回分の利息が差し引かれる

 

など、それぞれの商品ごとの留意点を認識しておく必要があります。

 

いずれにしても元本保証で安心して預けることができるため、中期資金の預け先として適しているといえるでしょう。

 

 

中山 国秀

生活設計本舗 秀ちゃん

ファイナンシャルプランナー

 

 

 

 

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