サージクリニックを中心に複数のクリニックを展開する
そこで私がこの問題を解決するために考えたのが、複数のクリニックを一つの地域内で経営し、それらの要手術患者を1カ所(サージクリニック)に集めて対応するということでした。実際にこの戦略を取り入れるメリットは収益面のみならず、医師や患者に大きなメリットをもたらします。
医師にとっては、同じ医療法人内で患者を紹介しているため、医師同士お互いに顔が見えるという安心感があります。また、紹介手続きや情報共有の簡略化ができるので、ストレスを大幅に軽減できるというメリットもあります。集患については相当な効果があります。同じ医療法人内から紹介された患者がサージクリニックで受け入れるメインの患者になることから広告費もかかりません。そのため、その分をサージクリニックの設備に投資でき、患者の満足度を上げていくことができます。
患者にとっては、大病院での一日がかりの受診や煩わしい予約手続きがなくなり、時間短縮になります。さらに、手術の面でも患者に非常に大きなメリットがあります。一般的には大学病院のような大きな病院に手術を任せたほうが、医師の技術力が高いと考えている人は多いですが、実はそうとも限りません。例えば、大学病院は教育機関でもあるため、経験の浅い研修医が手術を執刀することが往々にしてあります。
それに比べ、私のクリニックでは元々大きな病院のなかでも腕利きと評判の医師を招聘して手術を任せています。また、入院期間に関しても、大学病院が1週間程度であるのに比べ、サージクリニックでは1泊から短期滞在の入院で済みます。
医師による手術は職人技のようなもので、やればやるほどうまくなっていくものです。そのためサージクリニックの手術専門医は、元々の技術力の高さに加えて、症例数が増えれば増えるほど手術が上手になっていきます。特に鼻や耳の手術は内視鏡を使ったとても細かい手術となるため、クオリティーの高い手術を受けることができる患者の満足度は必然的に高くなっていきます。
また、サージクリニックが地域にあることで、大病院側にとっても緊急度が高く、がんなど大がかりな手術を必要としている患者に注力できるようになります。サージクリニックと大病院が役割分担を行うという観点からみても、ドミナント戦略は非常に理にかなったものだと確信しています。
髙松 俊輔
医療法人社団翔和仁誠会
理事長
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