(※写真はイメージです/PIXTA)

年齢とともに高まる「健康リスク」。異常気象の影響で不安定な天候が続く状況の続くなか、高齢者の突然死も増えています。家族による事前の備えは欠かせません。万が一、なんの備えもせずに家族が突然亡くなってしまった場合、残された子どもや配偶者はどうなってしまうのでしょうか。本記事では、中村さん(仮名)の事例とともに、現実に起こり得る家族の問題と、遺品整理や空き家管理の現状、そして事前の対策について、波多FP事務所の代表ファイナンシャルプランナーである波多勇気氏が解説します。

遺品整理、実家の修繕・維持管理の事前対策

まずは、遺品整理についてです。裕一さんは、物が溢れた部屋で途方に暮れていましたが、このような状況を回避するためには、どうすればよいのでしょうか。

 

有効な対策のひとつとして、親子でエンディングノートや遺言書を作成して、遺品整理の方向性を明確にしておくことが推奨されます。これにより、家族は親の意思に基づいて行動できるようになります。

 

次に、老朽化した実家の修繕と、維持管理について。修繕には大きな費用がかかることが予想されますが、少しでも出費を減らす方法はないのでしょうか。

 

築古の家の維持には、定期的な点検が必要です。自治体や民間のサービスを活用し、専門家による家屋の診断を受けることで、大きな問題が発生する前に対策を講じることができます。特に水回りの修繕や耐震補強は、後々の負担を軽減するための重要なポイントといえるでしょう。事前にプロに見てもらうことで修繕の規模が小さくなり、結果的に修繕や維持管理のコストを減らすことができるのです。

 

また、遺品整理の専門業者を活用することも、時間や精神的な負担を軽減する有効な手段です。プロのサービスを利用することで、適切な仕分け・売却・廃棄の手続きを効率的に行うことができます。家族を失って精神的にも大変な時期に、こうした手続きを行うときに頼れる人がいるというのは、とても助かりますね。

 

本記事でご紹介した裕一さんのケースを教訓とし、いまからできる備えを進めておくことで、家族が直面する負担を軽減し、将来に備えることができます。家族の絆を大切にしながら、事前の準備をしておくことが、親世代とこども世代の双方にとって安心につながることでしょう。


 

波多 勇気
波多FP事務所
代表ファイナンシャルプランナー

 

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