感情を出して、はっきり伝えてもいい
パワハラを気にして、感情を出さないようにしている管理職の人も多いのではないでしょうか。そうは言っても、いつも上司が理路整然と対処できることばかりではありませんよね。
アンガーマネジメントでも、怒りを表現すること自体が悪いことではなく、どう表現するかが大事だと伝えています。「本当にやめてほしい」ときっぱりと言うことで、真剣さが伝わり、相手の言動が改善されることもあるのです。
はっきり指摘していいケースはどんなときなのかを、あらかじめ決めておくのもおすすめです。
子育ての場合
・命に関わるような危険があるとき
・お友だちに「死ね」と言ったり、差別に値するような言葉を使ったりしたとき
・嘘をついたとき
仕事の場合
・トラブルの原因を誰かのせいにしたとき
「〇〇さんがこう言ったから」「教えてもらえなかったから」と言ってくることもあるかと思いますが、本人がそれをよしとして決定した責任を認めないのはNGです。
・謝らないとき
本人に非があるときには素直に認めたほうがいいこと。「でも」「だって」と、言い訳を繰り返すのはよくないことを指摘したほうがいいでしょう。
・紹介した相手に迷惑をかけたとき
紹介は、信頼関係のうえで成り立っているもの。約束を破ったり、不義理なことをされたりしたら、紹介した側、された側の双方に迷惑がかかるので注意したほうがいいでしょう。
・その人のベストを尽くしていない、いい加減な仕事をしたとき
仕事に慣れてきたとき、「仕事はパパッと終わらせるのがいい」と勘違いをして、手を抜いてしまうタイプの人もいます。この場合、繰り返されないようにしっかり注意をする必要があるでしょう。
・コンプライアンス違反をしたとき
以前にも違反していたり、コンプライアンスに抵触したりしていると知ったうえで違反した場合は、厳重注意をする必要があります。わからずにしてしまっている場合もあるので、1回目ならば、そこまで強く言わなくてもいいでしょう。
まずは相手がミスをしたら、五感を使ってパッと気持ちを切り替えること。そのあとで、今後の仕事や会社の信用問題に関わってくることについては、「これは改めてほしい」ときっぱりと伝えたほうが今後の改善につながります。
相手の人格否定をしないように気をつけていれば、ときには語調を強めて伝えることがあってもかまいません。このタイプの人の場合、怒られるような行動パターンをとるのがクセになってしまっているケースもあります。正面から対峙していると、冷静さを失う可能性もあるので、自分が怒りに飲み込まれないようにしたいですね。

戸田 久実
アドット・コミュニケーション株式会社代表取締役
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会代表理事
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