(※画像はイメージです/PIXTA)

不安定ながらも円高傾向が続く値動きのなか、「円安トレンド」の転換が予感される現在、「米ドル円」に対する世の中の関心はかつてないほどに高まっています。そこで、来週の米ドル円相場の動向に影響を与えそうな、先週の米国経済の動きについて、東京海上アセットマネジメントが解説します。

FRB、「ベージュブック」を公表…ソフトランディングに期待

FRBは、次回2024年11⽉6⽇、7⽇のFOMCにおける基礎資料である地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表しました。

 

ベージュブックのサマリーでは、全⽶12地区を総括した経済活動に関して「ほぼすべての地区でほとんど変化していないが、2地区で緩慢に拡⼤した」と報告されました。

 

先⾏きについては、前回(9⽉)報告の「今後数か⽉間で経済活動が横ばい、ないしは幾分改善するとおおむね想定している」から、今回は「不確実性が⾼まっているにもかかわらず、⻑期的な⾒通しについては幾分楽観的」と⽰されました。先⾏きを中⼼に、判断が幾分引き上げられた格好となりました。

 

先⾏きについては、⼤統領選挙を中⼼に不確実性は⾼いものの、FRBが利下げ局⾯へ転換したことを受けて楽観的な⾒⽅が出ています(図表1)。

 

出所:FRB公表資料をもとに東京海上アセットマネジメント作成
[図表1]ベージュブックのポイント 出所:FRB公表資料をもとに東京海上アセットマネジメント作成

 

⾼⾦利の影響が広がっていた前回報告では判断が引き下げられたものの、今回は⽶国の経済活動が⼤崩れに⾄ることなく底⼊れが近い可能性が⽰唆されました。

 

すなわち、FRBの⾦融政策運営が奏功し、⽶国経済のソフトランディング(軟着陸)を実現するとの期待を裏付ける内容となりました。

 

次ページ米国の労働市場は……

※本連載は、東京海上アセットマネジメントのレポート『〜TMAMマーケットウィークリー(10/21〜25)~』より一部を抜粋し、再編集したものです。
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