優しくしてくれるから、つい…〈年金月20万円、預貯金1,500万円〉堅実に暮らす71歳・元消防士の度重なる「家賃未払い」。駆けつけた息子が目にした「あまりに奇妙な光景」【CFPの助言】

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(※写真はイメージです/PIXTA)

熟年離婚も珍しくなくなった昨今。厚生労働省の「令和4年度離婚に関する統計の概況」によると、同居期間が20年以上のカップルの離婚割合は上昇傾向にあり、令和2年度には離婚カップル全体の21.5%に達しています。離婚後に人生が好転する人もいれば、そうではないケースも少なからずあるでしょう。老後を「こんなはずじゃなかった……」としないための方策を、CFPでFP事務所MIRAI代表の山﨑 裕佳子氏が解説します。

一人暮らしの高齢者の住まいの選択肢

令和6年版高齢社会白書によると、2023年10月1日現在の高齢化率(65歳以上人口が総人口に占める割合)は29.1%です。

 

65歳以上で一人暮らしをしている人の比率は、男女それぞれの人口に占める割合で2020年には男性15%、女性22.1%となっています。図表にもあるように、今後、高齢者の一人暮らしは増加する傾向にあると推測されています。

 

[図表]65歳以上の一人暮らしの者の動向

 

離婚や死別など一人暮らしとなる理由は違っても、終の棲家問題は歳を重ねれば誰もが直面する問題といえます。

 

マサオさんは、円満離婚の妻の老後の生活を案じて、離婚の際に持ち家を手放しました。自分には十分な年金と預金があると考えていたためです。

 

実際、マサオさんは金銭的な面で生活に困ることはありませんでしたが、精神的には一人暮らしを謳歌することはできなかったようです。

 

子の立場から見ると、一人暮らしが難しくなった親をどのようにサポートしたらいいのかは悩ましい問題です。同居という選択は双方ともに抵抗を感じる人が増えている昨今、施設という選択が現実味を帯びてきます。しかし、施設は特性や費用がさまざまで選び方が難しくなっているという側面もあります。

 

現時点で施設に入る意思がなくとも、不測の事態となったとき慌てることのないよう、親の希望に耳を傾け、資金面を把握して、介護施設についての一般的知識を備えておいたほうがよいのではないでしょうか。

 

介護施設は「民間施設」と「公的施設」に大別されます。民間施設のほうが入居条件はゆるいですが、利用料は高めです。資金面から公的施設を希望したとしても、たとえば、自立可能な人は特別養護老人ホームへの入居はできないなど、一定の制限が設けられていることは知っておきたいところです。

 

長生きリスクを考えた資金面の整理も必要です。途中で資金が底をつく可能性があっては安心して生活できません。自宅介護も含め、いざというときどうするのか、元気なうちに話し合い、親子の共通認識としておくことが理想的です。
 

 

山﨑 裕佳子

FP事務所MIRAI

代表

 

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