企業経営のため、ビジネス書をたくさん読んでいるという人も多いでしょう。しかし、昨今のビジネス書にはいろいろあって……。本記事では、福山克義氏の著書『真剣にふざける 痛快に起業する「革命思考」』より一部を抜粋・再編集し、経営者のビジネス書との向き合い方を解説します。

ビジネスの教科書をすべて破り捨てた理由

15年か20年ぐらい前まで、かなりの数のビジネス書を読んでいた。たくさん読んでいた頃は、2年で300冊読んだ覚えがある。そこで分かったことは、ビジネス書にはあやしい内容のモノが多いということだ。

 

本を読んで「この人はすごい!」と感動して、著者が開催しているセミナーや勉強会などに参加して本人に会ったことも何度かある。そこで驚いたのは、すごいと思っていた著者が、実は自分の体験ではなく、他人の体験を書いていたことだ。

 

著者に質問をいろいろと投げかけてみても、なかなかスッキリする答えが返ってこない。
だからおかしいなと思ってよくよく聞いてみたら、どっかから持ってきた文章を書いていたみたい。

 

つまり、過去の名著と呼ばれるようなビジネス書を、薄めて焼き直したようにして原稿を書いていた。悪く言えば、コピペで原稿を書いていたということである。

 

コンサルタントが書くビジネス書はアテにならない

ビジネス書は、何らかのコンサルタントが書いていることもよくある。そんなコンサルタントに話を聞きに行ったこともあるが、話はうまいものの経営のプロではないという印象を抱いた。自分のコンサルティング会社が儲けるためのパンフレットとしてビジネス書を作っている。そういうケースが非常に多いのである。ビジネス書から得られる情報は、あくまでも参考情報としてとらえるべきである。時代は常に変化しており、過去の成功体験が必ずしも現代に通用するとは限らない。

 

では、迷える経営者は何を指針にすればいいのか。それはやはり自分自身である。自分を見つめて、将来の姿を想像する。本気でやりたいことは何なのかと、自分に問いかける。

 

その答えがはっきりすれば、ビジョンが自然と定まる。ビジョンが定まれば、情熱が湧き、自然とその方向に進んでいく。情熱を持ってビジネスに取り組めば、周りの共感を呼ぶ。人が周りに集まってきたり、お客さんが来たり、支援してくれる人が現れたりする。

 

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※ 本連載は、福山克義氏の著書の『真剣にふざける 痛快に起業する「革命思考」』(幻冬舎メディアコンサルティング)の一部を抜粋・再編集したものです。

真剣にふざける 痛快に起業する「革命思考」

真剣にふざける 痛快に起業する「革命思考」

福山 克義

幻冬舎メディアコンサルティング

本書では、ビジネスでは常識とされているマーケティング理論や経営計画の重要性を否定し、代わりに直感と行動力、そして何より「楽しむこと」の大切さを説いています。「真剣にふざける」という一見矛盾した概念は、実は深い洞…

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