(※写真はイメージです/PIXTA)

昨今は物価の高騰、終わりの見えない円安、年金の目減り…荒々しい逆風に国民の懐はさらされています。そうしたなか1月の新NISAスタートも手伝って、日本ではかつてないほど投資への関心が高まっています。貯蓄より投資に目を向ける人が増え「投資するよりも、しないリスク」という言葉も耳にしますが、やはり投資にはリスクがつきものです。本記事では、投資初心者が陥りやすい、不動産投資の落とし穴にスポットを当て解説します。

ついに家賃収入はゼロ。管理会社への業務委託料でマイナスに

ところが、マンション経営に無頓着なハル太さんは宣伝費を出し惜しみし、あまり広告を打ちませんでした。数年後には入居者が入らない期間が出るように。さらに、近くにあった生徒数の多い専門学校のキャンパスが他所へ移転。街全体の人口が減り、ついに家賃収入はゼロに。

 

ところが、管理会社への業務委託料は空室時も発生するためキャッシュフローはマイナスへ――貯金をすり減らす日々が始まり、底をつく日を計算し始めました。

 

このように、ワンルームマンション投資には「空室リスク」の落し穴が待ち受けています。もしワンルームではなくマンション一棟を所有している場合、いくつか空室が発生しても他の入居者から賃料を得ることができます。

 

「はは…。俺ってなんて無知だったんだろう…。よく調べもせず見切り発車なんて、大人のすることじゃないな。とほほ…」落ち込むハル太さん。「まあ、なんとかなるわよ」とハル太さんの肩にそっと手をかけるアキ子さん。「おいおい、適当なこと言うなよ」「あら、適当じゃないわよ」「?」

 

「コハルは今、新潟のご当地アイドルnegitte(値切って)を推しているから『大きくなったら、新潟に国内留学したい』って言ってるわ」「なんと!」顔がぱあっと明るくなるハル太さん。「そうか、今は子どもの地方への国内留学が人気だって話を聞くな!新潟なら留学資金の積み立て、頑張れそうだ!」

 

希望が湧いたハル太さんは広報の仕事をしているアキ子さんと話し合って、効果的な広告を出すことに。老朽化が進んだ外壁も、剥がれる前に「先行投資が大事だよな」としっかり修繕することに。入居者の募集と、ローンの返済、教育費の積み立て、たくさんの仕事に追われつつも前向きに生きるハル太さんなのでした。

ワンルームマンション投資を成功させるには

所有物件が空室になる理由には、大きく分けて2種類あります。物件が抱える特有の事情に起因する理由と、土地の事情に起因する理由です。

 

前者である「家賃設定が高い」「広告が不十分」といった理由であれば、改善が可能です。しかし、後者である「周辺地域の過疎化(大学の移転などの影響は大きいです)」「地価の変動」など不確定要素は、事前の予想も事後の対処も困難です。

 

そのため、不動産投資を始める前にコントロールできない事象が発生し得ることをよく理解し、資金繰りや事業計画に余裕をって臨むことが大切です。

 

THE GOLD ONLINE編集部

 

 

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