お母さんは毒親だったよね…94歳〈認知症〉母の面倒を見る70歳女性、弱っていく母に自分の将来を重ねて戦慄!娘たちに迷惑をかけないためにとった行動の中身とは?【CFPの助言】

お母さんは毒親だったよね…94歳〈認知症〉母の面倒を見る70歳女性、弱っていく母に自分の将来を重ねて戦慄!娘たちに迷惑をかけないためにとった行動の中身とは?【CFPの助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

2040年問題をご存じでしょうか? 団塊世代の子ども世代が65歳以上になり、そのときには認知症の患者数が約584万人に上り、その数は65歳以上の高齢者の15%を占めるといわれています。自分、もしくは親が認知症になった場合の財産の管理方法はどうすればよいのでしょうか? CFPなどの資格を持つトータルマネーコンサルタントの新井智美さんが、認知症に不安を感じる人に向け、今できる対処法について解説します。

成年後見人制度とは?

成年後見人制度とは、認知症などで正確な判断ができなくなる前に、自分が選んだ人に代わりに契約を行ってもらうなどを決める制度です。後見人は自分で選ぶことができ、選ばれた後見人は任意後見人という立場になります。

 

ただし、任意後見人制度を利用するには公証役場で公証人が作成する公正証書で契約を締結しなければなりません。その際には以下の費用が発生することも覚えておきましょう。

 

  • 契約書作成手数料:11,000円
  • 登記嘱託手数料:1,400円
  • 登記に関する手数料(登録免許税):2,600円

 

また、契約を結んだからといって登美子さんが認知症になった際、任意後見人である子どもがすぐに契約などを結べるわけではなく、まず任意後見制度を締結したあとに、登美子さん自身が自分の判断力に不安を感じたら、任意後見監督人選任の申し立てを裁判所に対して行わなければなりません。

 

そして任意後見監督人が選任されたら、その監督人のもとで任意後見人である子どもが登美子さんに代わって契約手続きなどを行えるようになるのです。

 

家庭裁判所に申し立てる際には手数料が800円かかることも覚えておきましょう。

 

任意後見監督人には弁護士や社会福祉士など第三者が選ばれることが一般的で、親族などはなれないことになっています。

地域を挙げての取り組みが課題

今後認知症になった場合の不安を取り除く方法として「家族信託」そして「成年後見人制度」があります。どちらも契約を交わす必要があり、成年後見人制度のほうが手続きが複雑です。

 

ただ、家族信託では本人に代わって契約をすることまではできないため、登美子さんは成年後見人制度の活用も合わせて考え始めています。

 

認知症に対しては国も取り組みを始めており、認知症の人を手助けする人を養成しています。ただ、まだその存在が知られていないことや、認知症の人に対してどのように接していいのかわからないといった問題が残っているようです。

 

また、自治体独自で認知症の人の支援を行う仕組みを検討しているところもありますが、現在ではまだ全国の2割程度に留まっています。

 

特に一人暮らしの高齢者が認知症になった場合は、より周囲のサポートが必要です。孤独社会に問題が取り上げられている今こそ社会のあり方を見つめ直し、今後は日々人との関わり合いが持てるような社会になるように意識しながら行動する必要があるのかもしれません。

 

 

新井智美

トータルマネーコンサルタント

CFP

 

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