明らかに異常…売上は急増も利益は横ばいで申告。50代社長が用意した新米税務調査官への「お土産」【税務調査の実態を税理士が解説】

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(※写真はイメージです/PIXTA)

いつくるか、いつくるか、と税務調査に備えている経営者や個人事業主の人もいるでしょう。なかには「お土産」まで用意しているという人も。本記事では、不動産会社のもとへ入った税務調査の実例から、税理士の清川英哲氏が税務調査の実態について解説します。

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経営規模が小さくても税務調査は入る

筆者は現在、公認会計士・税理士・証券アナリスト・宅建士・ファイナンシャルプランナーとして活動しています。もともと消費者金融に勤めていました。

 

ここでは、筆者の税理士としての活動で目の当たりにした「税務調査」についてお話します。これまでに法人・個人併せ20回ほど担当した税務調査の経験のなかで、特に印象深かった実例を紹介していきます。

 

設立4年目の不動産賃貸業

読者の皆さまの中には、会社の役員や経営者、個人事業主の方もいらっしゃると思います。そうした立場の方が「自分の会社にはいつ税務調査が入るのだろう」と考えられたことは、おそらく1度や2度ではないでしょう。そして、経営者仲間に、何年周期で税務調査が入ったか聞いたことがある方も1人や2人ではないかもしれません。さらに、「自分のところは20年間で1度も入ったことがない」、「2年前に入ったよ」といった話を聞かれた方もいると思います。

 

今回は、設立4年目に税務調査が入った不動産賃貸業のケースから、税務調査が入る「周期」について、解説していきます。

税務調査では基本的に「3年間分」を見られる

税務調査が入った場合、どの程度遡って調査されると思いますか? 答えは、「基本的に」と限定すると、3年です。そのため、設立や個人事業を始めて4年目になったら、税務調査がやってきても不思議ではありません。

 

一方で、それなりに会社の規模が大きい、もしくは悪質性の高い会社や個人事業主などであれば5年、さらには7年遡られるケースもあり得ます。

 

筆者が初めて担当した税務調査も、5年。調査される期間が長いだけでなく、会社の本社と倉庫を同時に、それも抜き打ちで朝9時に乗り込まれるケースでした。そのあとに担当した、創業から税務申告をしたことがない居酒屋も同じく5年。

 

割と税理士として独立したばかりのことでしたので、当時は「5年」が基本だとも思ったほどでした。とはいえ、基本的に税務調査は、「3年」と考えておけば問題ないでしょう。

 

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