前回は、「客付け」を行わない優良な不動産管理会社が存在する理由を見てきました。今回は、賃貸経営の成否を決める、優秀な「不動産管理会社」の選び方を説明します。

管理会社選びの判断材料はコストだけではない

賃貸管理業務というのは手間こそかかりますが、業務内容そのものは難しいものではありません。では、そんな管理業務をどの会社に任せるのか、管理会社選びで大事なのは「その会社が良い管理会社かどうか」という点です。客観的に判断する材料としては、次のようなものが参考になります。

 

●管理のエリア……地元に注力しているか。無理に範囲を広げていないか

●管理サービス……低価格だけを売りにしていないか

●管理物件の内容、委託したい物件と同じようなグレードの物件の管理実績があるか

●オーナーの課題を積極的にヒアリングし、柔軟な提案をしてくれるか

●管理業務委託契約の条文を確認し、解約ペナルティが重くないか、オーナーに一方的に不利な内容がないか

 

賃貸経営の成功には、優秀なパートナー選びが重要です。オーナーさんの判断の物差しはどうしても値段になりがちです。

 

たしかに値段も大事ですが、それ以上に、

 

①管理の内容が、管理会社にとっても効率的かどうか

②提案内容に納得できるかどうか

③自分がどれだけ動かなくて済むか

 

この3点が大切です。

 

ひと口に不動産オーナーといっても、さまざまなタイプがあります。自分で徹底して管理したい人は、「人に任せることがストレスに感じる」から自分でやるのが合理的なのです。「自分の物件が気になって仕方ない」という人が足繁く物件に通ったり、「自分でいろいろやりたい」という人が自主管理でDIYをするのもいいでしょう。

 

反対に入居者からの細かなクレーム対応をストレスと感じるなら、管理会社を入れるべきでしょう。

受託営業だけに熱心な業者もあり

なお物件管理を任せるにあたり、管理会社の実力を見極めるのは、簡単なことではありません。実際にあった例ですが、管理戸数を実際より多く見せて、規模をアピールしたり、管理サービスの優秀さを謳うものの、任せてみれば実態はまったく違っていたり、現場の担当者によって対応が大きく異なるなど、受託営業にのみ力を入れている業者もあります。

 

先ほどのポイントを参考にして、不安なことが一つでもあれば、やめておいてもいいかもしれません。

本連載は、2016年10月11日刊行の書籍『失敗例から学ぶ儲かる不動産投資の極意』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

失敗例から学ぶ 儲かる不動産投資の極意

失敗例から学ぶ 儲かる不動産投資の極意

平山 智浩・渡辺 章好

幻冬舎メディアコンサルティング

物件の周辺環境の変化、急な修繕、家賃滞納など数々のリスクが潜む不動産投資において、事前にそのリアルな失敗パターンを知ることが不可欠です。多くの個人投資家にコンサルティングを行い、それぞれに合った不動産投資の方法…

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