(※写真はイメージです/PIXTA)

「景気が悪くなるときに備えて資金を蓄える」で有名なキャッシュフロー経営のお手本とされるパナソニック(旧松下電器)のダム式経営。ところが、多くの経営者が松下氏の語る「資金の蓄え」を誤解して手本にしているようで……。税理士である稲垣保氏の書籍『可視化会計 本当の利益を掴む術』(総合法令出版)より一部を抜粋・再編集し、みていきます。

松下幸之助氏のダム式経営への“誤解”

パナソニック(旧松下電器)創業者の松下幸之助氏の“ダム式経営”は、有名な話ですが、単なるキャッシュフロー経営のお手本だと誤解しているケースが多いように感じています。

 

かつて、京セラを創業した稲盛和夫氏が、松下氏の「ダム式経営」の講演に参加したことについて雑誌で語っていたことがありました。

 

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そのとき松下氏は「好景気だからといって、流れのままに経営するのではなく、景気が悪くなるときに備えて資金を蓄える。ダムが水を貯め流量を安定させるような経営をすべきだ」と語った。聴衆の一人が「ダム式経営の大切さはわかるが、そのやり方がわからないから困っている」として、そのやり方を尋ねると、幸之助氏は「まず、ダムをつくろうと思わんとあきまへんなあ」と答えたのである。具体的なノウハウを期待していた聴衆の多くは落胆し、失笑したが、私はそのとき、一途に思い続けることの重要性を理解し、強い衝撃を受けた。

 

雑誌『PRESIDENT』2014年8月4日号より

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当時の松下電器は、“松下銀行”といわれるほど現預金を蓄えていた会社として有名でした。それは松下氏が言うように、松下電器が長年に渡り「景気が悪くなるときに備えて資金を蓄えてきた」のであり、その結果だったのだと思うのです。

 

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※本連載は、税理士である稲垣保氏の書籍『可視化会計 本当の利益を掴む術』(総合法令出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

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