(※写真はイメージです/PIXTA)

「景気が悪くなるときに備えて資金を蓄える」で有名なキャッシュフロー経営のお手本とされるパナソニック(旧松下電器)のダム式経営。ところが、多くの経営者が松下氏の語る「資金の蓄え」を誤解して手本にしているようで……。税理士である稲垣保氏の書籍『可視化会計 本当の利益を掴む術』(総合法令出版)より一部を抜粋・再編集し、みていきます。

松下幸之助氏のダム式経営の本当の意味

松下氏が言う「資金の蓄え」とは、現行制度会計が求める単なるキャシュフロー経営とは次元が違うものだと思うのです。「資金の蓄え」という場合の資金とは、「自分で稼いだ儲けのお金」のことをいっていると思うのです。

 

なぜなら、資金が「借金のお金」だったら「蓄え」にはならないからです。

 

銀行から100万円を借りて、そのお金をそのまま預金しておいても、その預金を蓄えた預金とは言いません。松下氏は、直感的にこの金銭感覚を理解していた数少ない経営者の一人だったのだと思う次第です。

 

 

稲垣 保

有限会社マーフシステム代表取締役

財務経営コンサルタント、税理士

 

1974年東京経済大学卒業。新卒入社した会社を2年で退職し税理士試験に専念。合格後1977年より会計事務所で働き始める。1985年に相続対策コンサルティング会社に転職し、1989年12月に独立して有限会社マーフシステムの設立と稲垣税務会計事務所を開設する。1996年9月に佐藤幸利先生が主催するCMA研究会に参加し、利益資金会計研究所を併設して資金管理指導を実践。現在まで「お金の研究」を継続している。著書に『経営者のための利益のお金が見える会計』(WIP)。

 

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※本連載は、税理士である稲垣保氏の書籍『可視化会計 本当の利益を掴む術』(総合法令出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

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