「米ドル安・円高トレンド」に転換している可能性
8月にかけての米ドル/円の急落により、米ドル/円は52週MA(移動平均線=8月末現在、150.6円)を、先週まで5週連続で下回りました。このように、「長く」「大きく」52週MAを米ドル/円が下回ったのは、2021年1月から米ドル/円の上昇トレンドが展開してきたなかで、初めてのことです(図表4参照)。
その意味では、今回の米ドル/円の急落は一時的なものではなく、すでに米ドル高・円安はあの161円で終わり、継続的な米ドル安・円高の流れ、つまり「米ドル安・円高トレンド」に転換している可能性があります。
米ドル安・円高トレンドが展開するなかでも、相場なので一時的にそれと逆行する米ドル高・円安は起こります。ただ、経験的には、最大でも52週MA前後までとなりそうです。
足下150.6円程度の52週MAが今後下落に転じるようなら、米ドル/円は一時的な上昇でも150円を大きく越えられず、この間の安値の141円台を割り込みに向かうといった見通しになるでしょう。
過去の主な円高トレンドは、2年以上続き、そのなかで米ドルが2割以上下落するのが、平均的パターンでした(図表5参照)。
これを参考にすると、2024年7月に161円から始まった今回の米ドル安・円高トレンドは、2026年にかけて、120円台を目指すイメージになると考えられます。
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