金融市場は落ち着いてきたが…いまこそ「分散投資」を
金融市場は、落ち着きを取り戻しているようにみえます。
こうなると、「継続投資でよかった……」という話になりがちです。そして、「なにごともなかったか」のように過ごしがちです。そうではありません。
いま自問すべきは、「仮に今回、弱気相場が始まっていたとしても、継続投資をできていただろうか」です。
この問いに「Yes!」と自信をもって答えられないとすれば、①今回は単なる「結果オーライ」あるいは、②今回は「怖い思いをした」ということでしょう。
では、今回「怖い思いをした」理由は何でしょうか。考えられる理由のひとつは、資産の十分な分散ができていなかったからでしょう。いまは「アクション・ポイント」です。
分散投資は「怖い思い」をしたくない投資家におすすめ
次に同じ状況になったときに「怖い思い」をしたくない場合、ひとつの方法は、資産の分散を実行するということです。
[図表2]は、先進国株式、先進国リート、米国国債、米国ハイ・イールド債券、商品(コモディティ)の5つの資産に、20%ずつ等分投資をしたときの年間リターン(円ベース)を示したものです。
2008年をのぞくと、下落する年でも下落率はせいぜい10%前後ですから、「痛み」は小さく、資産運用を十分に続けられる程度です。
補足①:「いまが2008年か?」と問われれば、2008年初め以降、あちこちの金融機関を救済し、もはや救済する「政治資本」がなくなった2008年9月の状況とは(厳密には「少なくとも、いまはまだ」)異なるように思えます。
補足②:[図表1]は例示目的であり、これらの資産の等分分散を推奨するものではありません。ポートフォリオは、みなさんそれぞれの要求リターンvs.許容リスクを決めた上で、それらを実現しうるものを作る必要があります。
いずれにせよ、楽観しすぎず、悲観しすぎず、いまは前向きに、資産の十分な分散を心がけましょう。特に、資産運用の期間がさほど長くなく、時間の分散がしづらい方はそうです。
重見 吉徳
フィデリティ・インスティテュート
首席研究員/マクロストラテジスト
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