休日を夫婦で過ごすのは、「若い世代」の特徴
休みの日に自宅で過ごす際、「夫婦で共に遊ぶ」割合を見てみましょう。
こちらもやはりというべきか、若い世代ほど多く、25~34歳の男性は36%という回答が出ています。先ほど「趣味」で結びついた夫婦も多いことが窺えましたから、同じ趣味のテーマでゲームや映画鑑賞などをしているのでしょうか。
ただ、55~64歳になるとグッとその数値は下がり、男性14%、女性12%と、極めて低くなっています。
60歳もしくは65歳で定年退職を迎え、自宅で過ごす人が増えてくる世代ですが、「夫婦で共に遊ぶ」が1割強しかいないとなると、老後の生活に少々不穏な空気が漂ってきそうです。同じ空間に存在しながら一緒に遊んでいない、または別々に時間を過ごしているということでしょうか。
「旅行に行かない」夫婦も多い
余暇といえば旅行ですが、コロナ禍の影響がまだ残るとはいえ、「夫婦で旅行に行かない」ケースが全体の42%に上るのも、少々多い気がしました。もっとも55~64歳夫婦になると、むしろ旅行の回数は増えるようです。
中年期は家族旅行はなかなか時間もお金もかかるので頻度としては減少し、それに対して定年退職後は、時間とお金の余裕を投入する、そんなスタイルも見えてきます。
周囲を見渡しても、日頃あまり仲が良いとは言えない夫婦も、たまに「一緒に旅行に行ってきた」という話も聞くので、無言ながら「旅行には行く」夫婦もかなりの割合で存在するのかもしれません。
山田 昌弘
中央大学文学部教授
社会学者
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