「サザエさん的家族」が減少し、核家族化した令和の夫婦…「一緒に夕飯を食べない」一定層。夫は1年365日、誰と食べているのか【中央大学教授が解説】

「サザエさん的家族」が減少し、核家族化した令和の夫婦…「一緒に夕飯を食べない」一定層。夫は1年365日、誰と食べているのか【中央大学教授が解説】

共働きや核家族化などにより、「結婚生活」の形も変わりつつある現代。なかには、親密度が極めて低く、淡白な関係の夫婦も存在するようです。本記事では、社会学者で中央大学文学部教授の山田昌弘氏の著書『パラサイト難婚社会』(朝日新書)から、現代夫婦のリアルについて解説します。

休日を夫婦で過ごすのは、「若い世代」の特徴

休みの日に自宅で過ごす際、「夫婦で共に遊ぶ」割合を見てみましょう。

 

こちらもやはりというべきか、若い世代ほど多く、25~34歳の男性は36%という回答が出ています。先ほど「趣味」で結びついた夫婦も多いことが窺えましたから、同じ趣味のテーマでゲームや映画鑑賞などをしているのでしょうか。

 

ただ、55~64歳になるとグッとその数値は下がり、男性14%、女性12%と、極めて低くなっています。

 

60歳もしくは65歳で定年退職を迎え、自宅で過ごす人が増えてくる世代ですが、「夫婦で共に遊ぶ」が1割強しかいないとなると、老後の生活に少々不穏な空気が漂ってきそうです。同じ空間に存在しながら一緒に遊んでいない、または別々に時間を過ごしているということでしょうか。

 

「旅行に行かない」夫婦も多い

余暇といえば旅行ですが、コロナ禍の影響がまだ残るとはいえ、「夫婦で旅行に行かない」ケースが全体の42%に上るのも、少々多い気がしました。もっとも55~64歳夫婦になると、むしろ旅行の回数は増えるようです。

 

中年期は家族旅行はなかなか時間もお金もかかるので頻度としては減少し、それに対して定年退職後は、時間とお金の余裕を投入する、そんなスタイルも見えてきます。

 

周囲を見渡しても、日頃あまり仲が良いとは言えない夫婦も、たまに「一緒に旅行に行ってきた」という話も聞くので、無言ながら「旅行には行く」夫婦もかなりの割合で存在するのかもしれません。

 

 

山田 昌弘

中央大学文学部教授

社会学者

 

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※本連載は、山田昌弘氏の著書『パラサイト難婚社会』(朝日新書)を一部抜粋し、再編集したものです。

パラサイト難婚社会

パラサイト難婚社会

山田 昌弘

朝日新書

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